賽の河原石積みゲーム『子どもたちの庭』、講談社のバックアップで開発中。石積み次第で子どもたちの転生先が決まる、不穏ゲーム
講談社ゲームクリエイターズラボは5月23日、新たなラボメンバーとして『子どもたちの庭』を発表した。

講談社ゲームクリエイターズラボは5月23日、新たなラボメンバーとして『子どもたちの庭』を発表した。同作はPC(Steam)向けに開発中となっている。
『子どもたちの庭』は、安らかな死を目指して地獄で石を積むパズルゲーム作品だ。仏教では、親に先立って死んだ子どもが「賽の河原」という地獄に行くと考えられている。そこで死んだ子どもたちは、親の供養のために石を積み上げるが、積み上げた石は絶えず鬼に崩されてしまうそうだ。

本作では、そんな地獄で石を積むことに焦点を当てたゲームプレイが展開される。Steamのストアページによると、本作でプレイヤーはミッションごとに異なる形の「恩物」を積み上げ、主人公を助けるのだという。動画内では恩物を10個ステージに積む、赤い線の高さまで恩物を積むといったミッションが登場。ミッションにはさまざまな種類があり、それぞれ短時間でスピード感のあるゲームプレイが展開されるという。本作では賽の河原の石積みをモチーフに、ミッションの達成を目指して石を積み上げるパズルゲームが繰り広げられるわけだ。
また本作ではプレイヤーのパフォーマンスに応じて、主人公の次の転生先が決定。子どもたちが安らかな死を迎えられるかどうかは、プレイヤー次第であるようだ。


本作は、ディレクションなどを現代アーティストの宍倉志信氏が手がけている。同氏のポートフォリオによると、過去作としてはスロット型精神診断マシンや、検眼機をベースとした体験型作品などを制作。本作『子どもたちの庭』については、積み木の原型であるおもちゃ「恩物」と「賽の河原の石積み」をかけ合わせたビデオゲームとして、デモ版の展示などがおこなわれてきた。
なおSteamのストアページによると、本作はプランニングを健康機構(KENKOH-KIKOH )、UIデザインや背景などをJun Osato氏、システムエンジニアをKeita Kanai氏、効果音やBGMなどをKiyoshi Hori氏、イラストなどをShuu Yonezawa氏が担当しているという。
今回はそんな健康機構による『子どもたちの庭』が、講談社ゲームクリエイターズラボの支援タイトルに選出されたわけだ。選評によると、講談社は「驚き」をよりよい形でプレイヤーに届けられるようサポートしていくとのこと。これまでさまざまな形で届けてきた驚きを、ビデオゲームとして先鋭化させていくそうだ。
『子どもたちの庭』は、PC(Steam)向けに開発中だ。