自由ローグライク『Elin』開発版アプデで「ゴミ箱が産卵する」ように。それどころか“卵も産卵”するように
Lafrontierは5月5日、『Elin』の開発版アップデートEA 23.133 Nightlyを配信した。とりわけ「遺伝子もゴミ箱に捨てれるように」という項目がユーザーの間で話題となっている。

Lafrontierは5月5日、『Elin』の開発版アップデートEA 23.133 Nightlyを配信した。同アップデートでは海底遺跡ネフィアの追加など多くのコンテンツが実装されたが、とりわけ「遺伝子もゴミ箱に捨てれるように」という項目がユーザーの間で話題となっている。
『Elin』はローグライクをベースとしたオープンワールドサンドボックスゲームである。多種多様なシステムと、その背景にある重厚な世界観と物語が相互に絡み合い、自由で混沌とした自分だけの冒険を楽しめる作品だ。ゲームプレイ要素としてはランダムに生成されるネフィア(本作のダンジョンにあたる)や、定期的に入れ替わる店のラインナップ、多種多様なクラフト要素、プレイヤーおよび仲間キャラクターの育成、ハウジングシステムなど、多岐にわたる。
本作は昨年11月に早期アクセス配信開始。アップデートを重ねてさまざまな変更が加わってきた。通常の安定版とは別に、テストやデバッグをかねた開発版Nightlyも用意されており、Steamの『Elin』の設定にて切り替え可能。今回はNightlyに向けてアップデートが実施され、「遺伝子」に類するアイテムをゴミ箱に捨てられるようになった。その結果Nightlyでは「ゴミ箱が産卵する」という珍事が発生している。

「遺伝子」はNPCやモンスターが低確率でドロップするアイテムで、遺伝子や優性遺伝子など数種類が存在。主に「★遺伝子合成機」というアイテムを使ったキャラクターカスタマイズ要素「遺伝子合成」に利用するものだ。キャラクターには遺伝子を組み込めるスロットが設定されており、遺伝子合成によってスロットに遺伝子を装備の装着のように組み込むことができる。遺伝子合成により、キャラクターの不得手な部分を補ったり、優れた部分をさらに強化したりできる仕組みだ。
一方の「ゴミ箱」は不要なアイテムを捨てることができる家具である。基本的には不要なアイテムの処分に使用。ゴミ箱には、投入したアイテムをエコポに変換する機能が備わっており、アイテムのリサイクルでエコポが稼げるのだ。エコポはおそらく、エコポイントの略だろう。集めると専門のショップでアイテムと交換できる。
今回のアップデートで、遺伝子をゴミ箱に捨てることが可能となった。それ自体は何も特筆することのない内容である。捨てたアイテムはエコポになるのだから、特別なことが起きると予想していたユーザーはほとんどいなかっただろう。ところが、ゴミ箱が“卵を産んだ”ことで事態は一変。あちこちから「ゴミ箱の卵」の目撃報告が相次ぎ、ユーザーたちは騒然となっている。

ゴミ箱から産まれるのは有精卵で、孵卵器で即座に孵化させることが可能。また有精卵はベッドに設置して時間を経過させることでも孵化させられる。ゴミ箱からは、ゴミ箱と同じ材質の卵が発生するようだ。
また、遺伝子のほかにも、一部の「同人誌」というアイテムを捨てることでもゴミ箱が卵を産むことがあるようだ。アップデートに際し本来ただの家具アイテムであるはずの「ゴミ箱の卵」が実装されていることも踏まえれば、ゴミ箱が産卵するのは不具合ではなく意図した挙動だと思われる。なお、本稿執筆時点でゴミ箱の卵が今後安定版のアップデートに含まれるかどうかは不明である。
ちなみに、ゴミ箱の卵が確認された2日後となる5月7日の開発版アップデートEA 23.134 Nightlyでは、「卵の鞭をエコぽ商人の売り物に追加(試験的)」というアップデートが実施されている。卵の鞭を使えば、ゴミ箱ばかりかどんな無機物にさえも卵を産ませられるというものだ。試験的な実装ということもあり、卵の卵や、卵の卵の卵、卵の卵の(中略)卵の卵が産まれてしまう現象も確認されている。ちなみに本作では過去には魚の切り身を材料に切り身をクラフトし、切り身の切り身を作れるといったアップデートも存在した。
自由な冒険を味わえる『Elin』では、安定版でも十分に自由の限りを尽くした世界が広がっているが、開発版となるNightlyビルドではそれ以上の混沌そのものが体験できる。気になった方は事前にセーブデータのバックアップをした後、Steamライブラリの『Elin』のプロパティ内、ベータの項目から、Nightlyの世界を覗いてみるのも良いかもしれない。
『Elin』はPC(Steam)向けに、税込2980円で早期アクセス配信中だ。
【UPDATE 2025/5/8 14:15】
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