クトゥルフ宇宙戦ローグライク『星なき深淵:クトゥルフ選集』じわじわ評判高まる。オカルト・狂気、使えるものは何でも使う多彩戦略ゲーム

No More Robotsは4月25日、ローグライクデッキ構築戦略ゲーム『Starless Abyss(星なき深淵:クトゥルフ選集)』をリリースした。本作はじわじわと好評を集めている。

パブリッシャーのNo More Robotsは4月25日、Konafa Gamesが手がけるStarless Abyss星なき深淵:クトゥルフ選集をリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)。ゲーム内は日本語表示に対応している。本作にはさっそく多くの好評が寄せられている。

『星なき深淵:クトゥルフ選集』はローグライク要素のあるデッキ構築型のターン制戦略ゲームである。プレイヤーは宇宙艦隊の司令官「プロキシマ」となり、「クトゥルフ神話」に登場する邪神たち「外なる神」と戦うことになる。ゲームでは160種類あまりのカードからデッキを構築しながら艦隊を進め、毎回ランダムに生成されたマップとボスを攻略していく。プレイヤーが選択できる「プロキシマ」は5人おり、それぞれが異なる能力を持っている。個性の違うプロキシマ選択、ランダムマップとデッキ構築で繰り返し楽しめる作品だ。

本作で敵として登場する「外なる神」は作家H.P.ラヴクラフトの著作をもとに体系化された「クトゥルフ神話」に登場する存在である。本作の地球は、この外なる神の襲来により滅亡の危機に瀕している。物理的な攻撃が通じない個体も存在するため、通常兵器で外なる神に対抗することは不可能だ。そこで、人類は最後の手段としてオカルトの力を科学に融合させた兵器群を開発。そうした兵器と、それを用いた艦隊を率いて戦うのがプレイヤーというわけだ。

ゲームプレイは六角形のマス目でできたマップで進行していく。ターンごとに付与されるポイントを消費して艦隊の移動を行い、カードを選択して行動する。リリース時点ではカードは160種類あまり存在しており、大きく6種類に分類される。同種のカード同士ではシナジーが発生しやすくなる仕組みだ。カードはバトルの報酬やショップで購入することで入手できる。

毎回のプレイでマップはランダムであり、イベント、ショップ、休息ポイント、敵拠点などが点在している。それらの配置はもちろんのこと、カードを引き当てるにも運要素があるため、ゲームは毎回違ったものとなるだろう。ランダムイベントの中には「クトゥルフ神話」作品らしく、「Sanity(正気度)」が関わるものもある。また、狂気に陥らなければ使えない強力な「儀式」カードというものも存在しており、正気度の管理も重要となりそうだ。

そんな本作のSteamユーザーレビューは本稿執筆時点で64件、そのうち87%が好評とする「非常に好評」のステータスを獲得している。母数は少ないながらも、着実に好評を得ているようだ。本作においてはカードの種類が多さによる学習コストの高さは、とっつきにくさでもありつつ、戦略の奥深さにもなっている。ランダムマップのおかげで繰り返しプレイしても飽きない点も評価されており、ピクセルアートやチップチューンの演出面も好評だ。最初は何をして良いかわかりにくく、運に左右されるバランスもあるものの、何度もやり直してうまくなるうちにのめり込むゲームサイクルが好評のようだ。


『星なき深淵:クトゥルフ選集』はPC(Steam)向けに配信中。現在はリリース記念セールを開催中で、定価の10%オフとなる税込1800円で購入可能だ。ゲーム内は日本語表示に対応している。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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