元『Metro』スタッフ手がける『La Quimera』、発売日になんと「土壇場延期」。ベータテストも延期されるなど不安が高まるなか
Reburnは4月25日、SFシューター『La Quimera』のリリースを延期。本日リリース日だったところでの突然の延期となっており、延期後の具体的なリリース日は現時点で未定だ。

デベロッパーのReburnは4月7日、SFシューター『La Quimera』を現地時間4月25日に配信すると発表。しかしリリース当日となる今日、技術的な問題が生じていることが明らかにされた。同スタジオは新たな配信日時をすぐ報告するとしている。Reburnは『Metro』シリーズで知られる4A Gamesの元スタッフにより結成されたスタジオであり、本作はそんなスタジオの期待の第一作として話題になっていた。
『La Quimera』は、近未来のラテンアメリカを舞台にしたSFシューティングゲームだ。2064年、一連の自然災害によって多くのシステムが失われ、国家の大半が崩壊を迎えた世界。小国に分裂した人間社会においては、軍隊に代わって雇われの傭兵部隊が大きな力を持つことになる。プレイヤーはPMC(民間軍事会社)の工作員となり、ハイテク武器や外骨格スーツを用いて、敵対勢力との戦いに挑んでいく。また本作はシングルプレイに加え、最大3人協力プレイにも対応する。

Reburnは4月7日、本作を現地時間4月25日に配信すると発表。しかしリリース当日となる今日、同スタジオの共同創業者およびCEOを務めるDmytro Lymar氏によるメッセージが公式Discordチャンネルに投稿された。それによると、本日予定されていた本作の配信に予想外の遅れが発生しているという。そしてSteamでの配信に技術的な問題が生じていることが各種SNSでも明らかにされた。現在問題の解決に取り組んでおり、新たな配信日時はすぐ報告するとのこと。事実上の発売日延期となっている。現在どれほどの遅れが生じているのかは明言されておらず、数日なのか数か月なのか、詳細は不明だ。
本作については、配信に向けた動きにユーザーから不安が募っていた状況もあった。そもそも配信日が発表された4月7日以降もSteamストアページは更新されず、リリース日は「近日登場」のままとなっている。また発売日を発表したプレスリリースも現在は削除されているようだ。さらに本作については、4月12日から24時間限定で実施予定であったクローズドベータが延期されており、1週間遅れとなる4月19日に開催されていた。くわえて、Steamでのコミュニティによる投稿では、招待メールが届いたのを確認する頃にはクローズドベータが終わっていたとの報告も多数のユーザーから寄せられている。
ちなみに本作を手がけるReburnはウクライナを拠点とするスタジオだ。今回の延期については、具体的な原因は明らかになっていないものの、過去数年間はロシアによるウクライナ侵攻の戦火に巻き込まれるかたちでの開発となっていたようで、国際的な情勢も関係しているのかもしれない。どうやらさまざまな事情があってか、開発の過程ですでになんらかの問題を抱えていたとみられる。
なお発売当日ということで、すでに海外の一部メディアはレビュー記事を公開済み。ユーザーの注目も集まる中での延期となった。新たな配信日がいつ発表されるのか、続報が待たれる。また本作が今後どのように評価されるのかにも期待したい。
『La Quimera』はPC(Steam)向けに発売予定。新たな配信日は未定だ。