闇酒場バーテンゲーム『Best Served Cold』5月5日リリースへ。客を酔わせて殺人事件の証言を引き出す、カクテル作り&かけ引きミステリー

Roguesideは4月17日、『Best Served Cold』をSteamにて5月5日にリリースすると発表した。バーテンダーとして客との会話を通じて殺人事件の真相に迫る、ミステリーアドベンチャーゲームだ。

Roguesideは4月17日、『Best Served Cold』を5月5日にリリースすると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。ゲーム内は日本語表示に対応している。また公式サイト表記によると、リリース時期は不明ながら、Nintendo Switch/PlayStation/Xbox/Android/iOSにも対応予定。

『Best Served Cold』は会話を通じて殺人事件の真相に迫る、ミステリーアドベンチャーゲームだ。舞台は現実とは異なる歴史を歩んだヨーロッパ。禁酒法が敷かれる中、プレイヤーはもぐり酒場のバーテンダーとして、違法にカクテルを提供している。金持ちの紳士、悪徳警官、私立探偵、歌姫、聖職者、ならず者などなど、客の立場はさまざまだ。そんな客にぴったりのカクテルを出し、つい気の緩みから漏らした一言や、店内の会話を盗み聞きして得た情報から、推理を組み立てて事件の謎を解き明かすのだ。


ゲームで扱うことになる事件は全部で5件あるとのこと。プレイヤーが違法酒場のバーテンダーであることを踏まえると、酒場の存在を秘密にする見返りとして、悪徳警官などから事件の解決に協力するよう取引を持ちかけられるのだろう。客はまさかバーテンダーが事件を追っているなどとは思っていない。巧みな会話で信頼を勝ち取り、おいしいカクテルで気分を高めれば、警官では聞けない話も聞くことができる。時には「脅し」のような強硬手段も使えるようだ。いつ、どのような話術を使うのか、プレイヤーの腕の見せどころだ。

店主として客に飲み物を提供し、会話をしながら物語を進めるという点では、Toge Productionsが手がけた『コーヒートーク』シリーズにも通ずるところのある作品だ。しかし本作には、心温まる人生ドラマではなく、どこか影のある物語が展開されそうな気配がある。本作の舞台となるBukovieは、ストライキが日常的に発生し、物資は配給制で、戦争の影が迫るような不安に満ちた町。事件は日常茶飯事なのだ。

ちなみにタイトルの『Best Served Cold』は、冷たいカクテルを提供するバーテンダーの仕事と同時に、「Revenge is a dish best served cold」という欧米のフレーズも意識したダブルミーニングである可能性がある。翻訳するなら「復讐は冷たい料理として供されるのが一番うまい」あたりだろうか。復讐は怒りにまかせて実行するよりも、冷静に計画を立てて遂げたほうが満たされるといった意味合いだ。プレイヤーが追うことになる事件の中には、復讐にまつわるものもあるのかもしれない。

 

本作を手がけるRoguesideは、ベルギーに拠点を置くインディー系のゲーム開発会社だ。もともとは2010年にCrazy Monkey Studiosとして設立され、2020年に名称を変更している。過去には2Dアクション『Guns, Gore & Cannoli』シリーズや『Warhammer 40,000: Shootas, Blood & Teef』、手描きイラスト調のアイテム探しゲーム『Hidden Through Time』シリーズなどを手がけており、長年に渡って高評価を獲得し続けてきた。今回の『Best Served Cold』は同社にとって、手描きイラスト調のグラフィックという強みを活かした、新たなジャンルへの挑戦となるかたちだ。


『Best Served Cold』は5月5日、PC(Steam)向けにリリース予定。ゲーム内は日本語表示に対応している。また、時期は不明ながら、Nintendo Switch/PlayStation/Xbox/Android/iOS向けにもリリースされる見込みだ。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

記事本文: 72