「『ホグワーツ・レガシー』のストーリー追加DLCが開発中止されていた」との報道。値段の割に内容少なくなりそうだったとして

WB Gamesの組織再編の一環として、当初計画されていた『ホグワーツ・レガシー』の拡張コンテンツが中止されていたという。Bloombergが報じている。

『ホグワーツ・レガシー』は、小説・映画「ハリー・ポッター」シリーズを題材とするゲームだ。開発はWB Games傘下のAvalanche Softwareが手がけていた。本作にてプレイヤーは、ホグワーツ魔法魔術学校に5年生として入学。授業や探索に励みつつ、世界をめぐる大きなしがらみに巻き込まれていく。ゲーム内には広大なフィールドが用意され、学校および学校周辺のエリアを冒険することが可能。誰かの悩みを解決したりしながら、戦いなどを介して成長するのだ。

本作は2023年2月にPC/PS5/Xbox Series X|S向けに発売され、同年5月にPS4/Xbox One版が、同年11月にNintendo Switch版がリリースされた。2024年10月時点で、全世界で3000万本を売り上げている大ヒット作品だ。なお昨年6月にはフォトモードなどを実装するアップデートが実施。また今年1月にはPC版に公式Modサポートを実装するアップデートがおこなわれた。

そんな本作では当初、新たなストーリーを追加する拡張コンテンツが予定されていたという。BloombergのJason Schreier氏が関係者証言として伝えるところによると、すべてのコンテンツを収録した「Definitive Edition」とともに拡張コンテンツが2025年内にリリースされる予定だったそうだ。コンテンツの一部には本編でカットされたストーリーを再利用して含める予定だったそうで、開発にはAvalanche Softwareのほか、Rocksteady Studios（以下、Rocksteady）も携わっていたという。

しかし本作の販売元WB Gamesでの組織再編に伴って、拡張コンテンツの展開は中止されたとのこと。価格に対してコンテンツ量が少ないという懸念があったことも、中止の背景にあったそうだ。

なお過去には、WB Gamesを擁するWarner Bros. Discoveryにとって、『ホグワーツ・レガシー』の続編開発が今後数年の最優先事項と考えられていることも伝えられていた。続編は、米国のケーブルテレビHBOにて放送予定のドラマ版「ハリー・ポッター」の展開も意識して構想されているという（関連記事1、関連記事2）。Schreier氏によれば続編は引き続き開発中とのことで、そちらに注力する方針もあったのかもしれない。

WB Gamesでは、『ホグワーツ・レガシー』が大ヒットを博した2023年に比べて、2024年は『スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ』『マルチバーサス』といった新作が振るわなかった様子がうかがえた。『スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ』の開発元Rocksteadyについては昨年11月にレイオフが実施されたことが報道。『マルチバース』はサービス終了が決定され開発元Player First Gamesが閉鎖。あわせてWB Games傘下のMonolith ProductionsとWarner Bros. Games San Diegoも閉鎖された（関連記事）。

『ホグワーツ・レガシー』の拡張コンテンツの開発中止も、そうした組織再編に伴う決定だったようだ。とはいえ先述のとおり続編の開発は進められている模様。Warner Bros. Discoveryの最優先事項として注力されている様子もうかがえ、続報が注目されるところだろう。

『ホグワーツ・レガシー』は、PC/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switch向けに販売中だ。