とあるゲームに、突然「現実の気温に応じて販売価格が変わる」システム導入。めっちゃ寒ければタダ
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インディーゲームスタジオのDraknek & Friendsは、『A Good Snowman Is Hard To Build』について、気温に基づいて価格を変動させるキャンペーンをitch.io上でおこなっている。寒ければ寒いほど安く、暑ければ暑いほど高くなる方式だ。同施策は、『A Good Snowman Is Hard To Build』の10周年を祝うキャンペーンとして実施されているようだ。
『A Good Snowman Is Hard To Build』はパズルゲームだ。プレイヤーは黒い二足歩行のモンスターを操作してパズルを完成させる。
パズルの内容としては雪玉を大きくして、雪だるまを作るというもの。植え込みで区切られた区画の中には、3の倍数の個数、雪玉が配置されている。雪が積もった地面の上を押していけば、雪玉は大きくなる。そして大きい順に下から積み上げると3段の雪だるまが完成。次のエリアに進めるようになる。
本作は『Sokobond』や『LOK Digital』Alan Hazelden氏、Benjamin Davis氏によって制作されており、2015年にSteamおよびitch.io向けにリリースされた。ユーザーからの評価は高く、本稿執筆時点でitch.ioでは195件の評価が寄せられ、星5点満点中4.7点を記録。Steamユーザーレビューでも全576件中96%が好評とする「圧倒的に好評」ステータスとなっている。
言葉を尽くしたストーリーが繰り広げられるわけではないものの、かわいらしい雪だるまをじっくり作れるといった落ち着いた雰囲気が高く評価されている。またクリア後にプレイ可能となる、高難易度のいわゆる“裏面”のやりごたえがあるとして、パズル好きにも好評を博している。
そんな本作が今年2月、リリースから10周年を迎えた。Hazelden氏はこれを記念して2月28日に、今後itch.io版での本作は、永久に「気温に応じた」価格で販売すると告知をした。
価格設定に用いられるのは、ロンドンの気象観測所における気温データだ。1時間ごとに気温がチェックされ、観測時点の摂氏温度に応じた値段になる。たとえばロンドンの気温が3℃であれば、3ドル(約450円)で購入可能となるわけだ。定価は14.99ドル(Steamでの国内価格1700円)となっている。気象庁による平年値データを確認する限りでは、ロンドンの平均気温は5月で13.7℃とのこと。夏頃になるまではお得に購入できるだろう。
なお気温が0℃以下となった場合には購入時にお金がもらえるというわけではなく、ゲームが無料となることが明かされている。また気温によって定められる価格は、あくまでも購入可能な最低金額なので、0℃で32度となる華氏度、0℃で約273度となるケルビン換算で購入することも可能となっている。日常で華氏度やケルビンを用いている人でも問題なく購入できそうだ。
『A Good Snowman Is Hard To Build』はitch.ioにて、ロンドンの気温に応じた価格で販売中。なおSteamでも定価税込1700円のタイトルとして販売中だ。1ドル150円とすると約11ドルになるので、ロンドンの気温が11℃以上になった場合はSteamで買うと良いかもしれない。