武侠壮大オープンワールド『Where Winds Meet』、中国だけですでにプレイヤー1500万人超。“基本プレイ無料でも不自由なし”なこだわりもあってか、先行リリースから人気爆発

NetEase Gamesは、中国で先行して配信されている『Where Winds Meet』のプレイヤー数が1500万人を超えたことを発表した。本作は基本プレイ無料のオープンワールド武侠アクションRPGだ。

NetEase Gamesは2024年第4四半期および2025年初頭の収益報告書で、中国で先行して配信されている『Where Winds Meet』のプレイヤー数が1500万人を超えたことを発表した。本作は2024年12月27日に中国で先行してPC版がリリースされ、続く2025年1月9日にiOS版がリリース。その後わずか2週間で両プラットフォームの総プレイヤー数が1500万を突破した形だ。海外メディアGame Rantなどが報じている

『Where Winds Meet』(中国語:燕云十六声)は、Everstone Studioが開発、NetEaseが配信しているオープンワールド武侠アクションRPGである。唐が滅亡してから北宋が成立するまでの、多数の王朝や政権が興亡した「五代十国時代」の中国を舞台とする中華ファンタジー作品だ。プレイヤーは戦乱の時代を生きる一人の侠客としてさまざまな土地を巡り、人々と交流し、冒険することになる。


戦闘画面はエルデンリングなどのいわゆる「死にゲー」を思わせるが、難易度は選択可能。カジュアルにシナリオを楽しめるものから、歯ごたえのあるものまで、好みに合わせて楽しむことができるようだ。プレイヤーが使える武器は槍や長剣といった基本的なものから扇や傘など変わったものまで幅広く、点穴や太極拳といった武侠や中国武術をベースとしたさまざまなスキル習得が可能。それらを自由に組み合わせ、独自の攻略法を模索するような楽しみ方ができそうだ。

オープンワールドゲームとしては、各地に点在する石柱に触れることで解禁されるファストトラベルの要素や、敵対的でないNPCにも攻撃可能なシステムを見てとることができた。快適で自由な冒険が楽しめるだろう。景色はどこを見ても舌を巻くばかりの美しさだ。人々が行き交う街並みもさることながら、NPCの一人ひとりが異なる服装をしているといった作り込みも特徴だろう。

美麗なグラフィックのオープンワールドゲームながら『Where Winds Meet』は基本無料プレイのゲーム内課金方式で提供されている。シングルプレイでも100時間以上に及ぶ冒険が楽しめるようだが、最大4人のマルチプレイも可能。キャラの外観カスタマイズが充実しており、有料アイテムとして外観に関わるアイテムが多数存在するため、自慢のファッションやおもしろい格好を見せあって楽しむことができそうだ。

また『Where Winds Meet』では公式に外観課金のみで収益を得ることを宣言している。ゲームを有利にするアイテムやキャラクターの販売を一切行わず外観アイテムのみを販売することで、売上のためにインフレやゲームバランス崩壊を起こさない持続可能性を追求するとのことだ。基本プレイ無料ゲームとしての間口の広さも、多数のプレイヤーが集っている理由とみられる。

ちなみに同じく中国発のヒット作といえば、買い切り型ゲームではあるものの『黒神話:悟空』が記憶に新しい。同作ではリッチなグラフィックのほか、「西遊記」をベースとした物語なども特徴。中国の文化を題材としていることもあってか、特に中国のユーザーから絶大な支持を受けていた。新たに先行リリースされた『Where Winds Meet』も美麗なグラフィックや中国の歴史をテーマとする世界観が持ち味。基本プレイ無料ということも相まって、きわめて良好なスタートダッシュを切った格好だろう。

現在のところ『Where Winds Meet』は中国国内のみの提供となっている。App StoreのiOS版レビュー件数は約9.7万件にも及び、平均で星5つ中4.7を獲得する好評ぶりだ。iOS版は2025年中に世界展開される見込みで、PC版やプレイステーション版については未定となっている。グローバル展開の今後の動向も注目される。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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