ローグライトアクション『プロジェクトタキオン』開発者によると「ローグライトと物語ゲームの相性はいい」。『Hades』からの影響で突き詰めたストーリー設計
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HIKEは2月14日に、『プロジェクトタキオン』をSteamにてリリースする。同作は横スクロールローグライトゲームであるが、かなりストーリーが重めなのだという。開発者に話を訊いた。
『プロジェクトタキオン』は、ローグライト・アクションシューティングゲームである。主人公は、記憶を保持したまま“時間逆行”をおこなうことができ、何度も戦いに挑みながら任務の遂行を目指す。本作はサイドビューのアクションゲームとなっており、プレイヤーはシグマとして、メインフレーム・オメガが差し向ける敵やボスと戦う。ステージは、バトルやイベント、ショップなどの多数のエリアで構成され、ルートを選んでプレイ。バトルエリアでは、次々に現れる敵の殲滅を目指す。敵に倒され任務に失敗すると、時間逆行により過去へと戻される。
本作ではいわゆる“死に戻り”によるローグライク要素が鍵となる。一見すると割とオーソドックスなローグライトゲームかと思いきや、死に戻り要素にストーリーがかなり濃厚に盛り込まれているという。パブリッシャーのHIKEと開発元のSTUDIO N9に話を訊いた。
――『プロジェクトタキオン』はどういうゲームなのでしょうか。
STUDIO N9:
『プロジェクトタキオン』は近未来SF世界観のゲームです。記憶を失った特殊エージェント・シグマが人類との戦争を起こしたAIであるメインフレーム・オメガと戦い、彼を巡る陰謀と危機を乗り越えます。
ちなみに主人公であるシグマはプロジェクトタキオンで一番重要である「時間逆行」技術を通じて未来を探査し、過去に戻ってくる役目を果たすタキオンエージェントです。
HIKE:
わかりやすくいうと、国家が核戦争を起こさないために、主人公シグマによるプロジェクトタキオンという計画を発動する、という話です。端的に言えば、国家が煮詰まってきたのでシグマを鉄砲玉に使う、つまりある種の生贄にする……という設定です。そして……シグマは死にまくりのタイムリープ地獄の中で戦います(笑)
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――た、たしかにかなりキツめの設定ですね。着想元を教えてください。
STUDIO N9:
『プロジェクトタキオン』の世界観はSTUDIO N9の前作『アリアクロニクル』の世界観とつながっているんです。『アリアクロニクル』の後半部に、「古代タマゲリア文明の滅び」に関するストーリーがあり、その背景になったら面白いかなと思い、シナリオを構成しました。
なお過去に戻り、すべてリセットされるという設定は「オール・ユー・ニード・イズ・キル」と似てありまして。こちらの影響を受けたのはあるのですが、タイムトラベルのネタを扱うと必然的にたどり着くシナリオ構造だと思っています。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のような映画を見てきた世代なため、タイムトラベルのテーマをとても好んでいます。
HIKE:
面白い点は、主人公シグマは過酷な冒険をしても死んでタイムリープしてしまうとえば「冒険前」に戻るんです。なので、シグマは仲間との記憶のギャップに苦しむことになります。
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――ハードですね。ストーリー上にギミックは存在していますか。
STUDIO N9:
主人公が「時間逆行」を行いながら進むストーリー構造の中で、だんだん大きいな陰謀とどんでん返しが現れ、チャプターが進行するたびにかなり驚きの経験ができるかと思います。
――キツめの展開もあると。
STUDIO N9:
鬱屈よりは、悲しかったり、時には怒りを感じる場面が登場します。ストーリーの特定のシーンでは狂気さえ感じるかもしれません。
――ちなみに主人公だけ時間が巻き戻るということですが、仲間との関係性は変化していくのでしょうか?
STUDIO N9:
ええ。任務が進行されることに伴ってシグマを気に入らなかった仲間や、シグマ本人が疑ってた仲間と関係を築き、お互いの態度が変化されるのを感じられると思います。このような変化を見るのも一つの楽しみになると思います。
――ローグライトゲームと物語というのは、あんまり相性がいいイメージはないのですが、どのような所感でしょうか?
STUDIO N9:
自分ももともとローグライトを楽しむ方ではなかったのですが……(笑)『Hades』をプレイしてかなりショックを受けました。反復される構造の中でシナリオが展開され、NPCとの関係性を作るところを見て、ローグライトもこんな感じでナラティブの展開ができるのかと気づき、相当な影響を受けました。本作においては、シナリオ展開においては大きな陰謀とどんでん返しを用意しておりますので、チャプターが進行されるたびに驚きのある新鮮な経験ができるかと思います。
――なるほど。ありがとうございました。
『プロジェクトタキオン』は、2月14日にSteamにて配信予定だ。発売から2週間、20%オフとなるセールで販売される。