EAいわく『ドラゴンエイジ』新作は期待を大きく下回った。約150万人にプレイされるも“予想の半分”

Electronic Artsは、第3四半期(10月~12月)の暫定業績および2025年3月期の業績見通しの修正を発表。『ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者』および『EA SPORTS FC 25』の売れ行きが想定以下を記録したことによるマイナス修正がおこなわれたようだ。

Electronic Arts(EA)は現地時間1月22日、第3四半期(10月~12月)の暫定業績および2025年3月期の業績見通しの修正を発表した。発表によれば、『ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者』および『EA SPORTS FC 25』の売れ行きが想定より下回ったとしている。

『ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者』は2024年10月31日にリリースされたBioWareが手がけるファンタジーRPG『ドラゴンエイジ』シリーズの最新作。探偵、斥候、魔術師などといった職業の違いから種族まで違う仲間たちとともに、セダスの大地を舞台とした冒険を繰り広げる。

また『EA SPORTS FC 25』はサッカーゲームだ。かつては『FIFA』シリーズとして展開されていた作品の最新作で、2024年9月27日にリリースされた。700以上のチームや120以上のスタジアム、30以上のリーグに1万9000人以上の選手が収録され、リアルで戦術的なサッカーが楽しめる。

『ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者』

今回EAは、第3四半期の暫定業績発表にあたって予想収益の減少を見込んでいる。具体的には、『FIFA』『EA SPORTS FC』シリーズによるグローバルフットボール系列のサービス売上高について、当初は2025年度に4~6%程度の成長を予測していたという。これまでの会計年度において2年連続で10%以上の成長を果たしたためだ。

しかし『EA SPORTS FC 25』の不振を主な原因として、現在では4~6%程度の減少を見込んでいるとのこと。加えて『ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者』では、第3四半期中に約150万人のプレイヤーにプレイされたとしているものの、この数字はEAの予想のおよそ半分に留まるものだとしている。本作はサブスクリプションサービスEA Play Pro向けに提供されており、同サービスの加入者も含めたプレイヤー数だろう。

『EA SPORTS FC 25』

EAのCEOであるAndrew Wilson氏も、『EA SPORTS FC 25』『ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者』の2タイトルの伸び悩みを認識し、オンラインと物理媒体を合算した総売り上げは予想より下回ったとコメントした。ただし『EA SPORTS FC 25』については1月18日の年間最優秀チームのアップデートに加え、フィードバックにともないゲームプレイの改善をおこなった点に言及。長期的な戦略には引き続き自信があるとしており、2026会計年度には再び成長に転じる見込みとのこと。

またEAのCFOを務めるStuart Canfield氏は、2026年度に向け「象徴的なフランチャイズをさらに立ち上げる(we launch more of our iconic franchises)」と述べている。人気シリーズ新作である『ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者』と『EA SPORTS FC 25』の売上が想定を下回っていたというEA。とはいえ『EA SPORTS FC 25』の長期的な目線でのライブサービス展開に加えて、さらなる新規IP展開も予定されているようで、今後のEAからの発表についても注目されるところだ。

ちなみに『ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者』のディレクターを努めたCorinne Busche氏は先日、18年間勤めたBioWareを退職(Eurogamer)。あくまで“断ることのできないオファー”を受けたための自発的な退職であったと述べており、別の開発元で新作開発に臨むようだ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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