「Steamのクーポン割引システム」に“ひっそり終了説”が浮上。わりと地味め機能が公式ドキュメントから消される

Valveが展開するSteamでは、「コミュニティクーポン」と呼ばれるクーポン割引システムが存在している。SNS上ではこのシステムが終了されようとしているとの説が浮上、このクーポンに関する記述がSteam公式サイトから削除されているとの報告が寄せられている。

コミュニティクーポンは、Steam上で配信されているゲームなどを割引価格で購入できる割引券のことだ。基本的にはSteam コミュニティ内の活動に参加したユーザーに贈られるクーポンとされている。またSteamではトレーディングカード機能に対応しているゲームがあり、プレイなどによってカードが獲得可能。このカードのセットからバッジを作成した場合に、報酬としてクーポンが貰えていたわけだ。

Steamで受け取れていたこのコミュニティクーポンは、売買が不可となっている（ユーザー間トレードは可）ほか、対象期限が14日間と定められている。加えてクーポンを受け取る際に、割引対象となるゲームはあらかじめランダムに決まっている。

そんな「コミュニティクーポン（Steam Coupons）」の公式サイト内の記載について、Steamの非公式統計サイトSteamDBが言及している。SteamDBによれば1月9日、SteamがSteamworks ドキュメンテーション内におけるコミュニティクーポンの記述を削除したという。かつてクーポン記載があった「販売とマーケティング」項目を確認すると、確かにクーポンの項目が削除されていることがわかる。Webアーカイブを確認する限りでは、12月上旬には記載があったため、SteamDBの報告の通り、1月9日に削除された可能性が高そうだ。

なお本稿執筆時点では、Steamサポートページの「Steamクーポン」の項はまだ削除されていない。公式ニュースからもクーポン機能を削除したとする声明は発表されていないため、現時点では引き続き所持しているクーポン自体は利用可能と思われる。また、前述のSNS投稿では「クーポンが貰えなくなった」とのユーザー報告に触れている一方で、「いま現在クーポンが貰えた」との声も寄せられており、クーポンの配布状況についても不透明だ。

とはいえ先述の通り、クーポンの割引対象となるゲームがランダムであることや、使用期間が限定されていることから、今欲しいゲームがタイミングよくクーポンで購入できることはまれであった。加えて現在Steamでは季節ごとの大型セールやテーマごとのセールイベントを頻繁に行っている。そうしたイベントと比べると、クーポンの存在感が薄かったことは否めないだろう。そもそもクーポン受け取り手段が限られていることもあり、存在を知らないユーザーも少なくなさそうだ。いずれにせよ現段階ではSteamworks ドキュメンテーション内の記述が削除されたのみで、公式からの発表は行われておらず、続報が待たれるところだ。