Steam超常捜査ゲーム『Enigma of Fear』ブラジル人が熱狂し「1万人以上」遊ぶ大人気。ブラジル人絶賛異世界ミステリー

Dumativaは11月29日、ミステリー調査ゲーム『Enigma of Fear』をSteam向けに配信した。さっそく多くのプレイヤーを集めており、どうやらブラジルにて大人気のようだ。

デベロッパーのDumativaは11月29日、ミステリー調査ゲーム『Enigma of Fear』を配信した。対応プラットフォームはPC(Steam)。本作は、さっそく多くのプレイヤーを集めており、どうやらブラジルにて大人気のようだ。

本作は、超常現象の調査をテーマにした作品だ。探偵を主人公とし、入手した手がかりを分析したり、不気味なモンスターに立ち向かったりといったゲームプレイが特徴となる。


『Enigma of Fear』の主人公は、若き探偵のMiaだ。超常現象専門の探偵組織を率いる父親および組織のエージェントたちが謎の失踪を遂げたことで、彼女は調査をおこなう。舞台となるのは、“存在しない場所”と呼ばれる現実世界とは別の領域。5つのエリアで構成されたオープンな環境となっており、プレイヤーは自由に探索してゲームを進めるかたちとなる。

探索をおこなうなかでは、さまざまな情報を入手したり、ガジェットを駆使して足跡を辿ったり、謎解きをこなしたりすることに。失踪した父親たちにつながる手がかりは数多く隠されており、調査システムを通じて分析する。また主人公には愛犬が同行し、オカルトやハッキングの専門家など探偵組織の仲間も登場。調査を進めるにあたって彼らが助けになってくれる。

一方で道中では、不気味なモンスターなど超常的な存在や現象に遭遇することがあり、武器を手に敵と戦う場面も。さらに、主人公の正気度を管理する要素が存在し、現実世界とのつながりを取り戻すことが正気を保つカギとなる。

本作は、PC(Steam)にて本日11月29日に配信開始。本稿執筆時点で、ユーザーレビューでは約120件のうち88%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。また同時接続プレイヤー数に目を移すと、これまでのピーク時にはなんと約1万500人を記録(SteamDB)。かなりの盛況ぶりである。投稿されたユーザーレビューの言語別の割合を確認すると、9割以上がブラジルポルトガル語となっており(Steam Scout)、ブラジル人プレイヤーが大半を占めている状況のようだ。

ブラジル人プレイヤーが多い背景としては、開発元Dumativaが同国リオデジャネイロに拠点を置くスタジオということもあるだろうが、CellbitことRafael Lange氏が開発に携わっていることも大きそうだ。Lange氏は、YouTubeにて約670万人のチャンネル登録者数を持つブラジル在住のコンテンツクリエイターで、本作の世界観のベースとなったメディアミックス作品「Ordem Paranormal」を手がけている。

地元の人気クリエイターが携わるゲーム作品ということで、本作はブラジル国内で大きな注目を集め、実際にたくさんプレイされたものと思われる。なお、開発に先立っては同国のクラウドファンディングサイトCatarseにて開発資金が募られ、約3万2000人から約423万レアル(約1億円)を集めることに成功していた。またSteamでは、発売までに22万4000以上のウィッシュリスト登録者を集めていたとのこと。


ちなみに、開発元Dumativaの前作であるアクションゲーム『Songs for a Hero – Definitive Edition』も、Steamのユーザーレビューの約9割がブラジルポルトガル語による投稿となっている。「圧倒的に好評」レビューステータスを獲得している同作は、YouTubeチャンネル登録者数約550万人を持つブラジルのクリエイター集団Castro Brothersの動画コンテンツをゲーム化したもの。開発元が、戦略として地元の人気クリエイターとのコラボを続けているのかどうかは定かでないが、結果としてはどちらの作品も功を奏しているといえそうだ。

『Enigma of Fear』は、PC(Steam)向けに配信中だ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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