『Stardew Valley』の開発者Eric Barone氏は、8月頃に行われたミニインタビューの中で、ローグライクポーカーゲーム『Balatro』に危険なほどハマっていたことを明かしている。そのほかにも、同氏の音楽へのこだわりや、新作『Haunted Chocolatier』についても語られたものとなっている。海外メディアNintendo Lifeが報じている。
『Stardew Valley』は、Eric Barone氏によるスタジオConcernedApeが手がける牧場経営シミュレーションゲームだ。舞台となるのは、自然豊かなスターデューバレー。都会での仕事暮らしにうんざりした主人公は、この地に祖父が遺した牧場を訪れる。しかし牧場は荒れ果て、村はさびれていた。プレイヤーはこの土地を復興するため、農業・採掘・釣り・ダンジョン探索などをこなしつつ、村の人々と交流しながら、牧場主として暮らしていくことになる。
そんな同作を手がけ、現在は新作である『Haunted Chocolatier』の開発を進めているEric Barone氏が8月末ごろ、ゲームイベント「PAX West」にて、海外メディアNintendo Life向けに語ったという内容が公開された。30分ほどの会話とのことだが、『Stardew Valley』や『Haunted Chocolatier』の話、そして同氏が「トランス状態になる」程ハマったゲームなど、同氏の近況とこぼれ話が伺えるものとなっている。
インタビューのなかでEric氏は、ゲームを構成する要素のなかで、最も好きな要素は「音楽」であると語っている。ゲーム開発を始める前から、高校時代ではメタルバンドでリードギターを担当するなど、主な趣味は音楽であったという。その後はコンピューター音楽に興味を持ち、インディーズバンドに所属してライブなどを行ってきたようだ。
なお『Stardew Valley』の音楽も、Eric氏が独りですべて手掛けている。同氏はそのなかでも、街のテーマ「Pelican Town」が一番のお気に入りであるとのこと。また楽曲のほとんどはシンセサイザーで制作されているが、鉱山で岩を砕く時の効果音は、実家の庭で実際に石を投げて録音したという。
そんなEric氏がハマったゲームは、ローグライトポーカーゲーム『Balatro』であるとのこと。音楽も絶賛しており、いわく「ゾーンに入りトランス状態になるほど」ハマったようだ。なお『Balatro』については、10月25日の無料アップデート「Friends of Jimbo 2」にて『Stardew Valley』をモチーフとしたスキンが実装された。このミニインタビューが行われたのは8月頃であるものの、もしかしたらEric氏の『Balatro』へのハマりようが、のちに行われるコラボレーション実現のきっかけになったのかもしれない。
また『Stardew Valley』および新作の『Haunted Chocolatier』も基本的には個人で開発を続けているとのこと。コーディング面などで技術的なサポートを受けるものの、創作活動に没頭し、独りで作り続ける現在のスタイルが、自分に向いていると考えているようだ。
そして『Stardew Valley』がいまだ根強い人気を誇り、活発にプレイされていることに触れ、「同作にはまだまだたくさんのアイデアがあり、一生かけて開発を続けられる気がする」とも語っている(関連記事)。しかし、『Stardew Valley』を存続させ、もっと充実させたいという気持ちと同時に、新しいゲームも作りたいという思いもあるようで、そのバランスを取る難しさも述べている。
なお、『Balatro』にて『Stardew Valley』がコラボした無料アップデート「Friends of Jimbo 2」が発表された際、Eric氏はXアカウント上で「『Stardew Valley』(の完成度)を100%にしなければ」とこぼしていた。今は64%くらいの進捗であるとのこと。まだまだ『Stardew Valley』でやりたいことはたくさんあるようだ。新作である『Haunted Chocolatier』の続報も楽しみであるが、Eric氏が納得いくまでのびのびと開発を進めるさまを、気を長くして待ちたいところ。
『Stardew Valley』は、国内向けにはPC(Steam/GOG.com/Microsoft Store)/Xbox One/Nintendo Switch/iOS/Android向けに配信中だ。