亡者と戦うオープンワールドサバイバル『イフサンセット』じわじわ人気を博す。課題指摘されつつも、迅速対応と昼夜で変わるゲームプレイが評価される
Smilegateは11月5日、POLYMORPHが手がける『イフサンセット』を早期アクセス配信としてリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)で日本語に対応している。本作は課題を指摘されつつも、一定の評価を獲得しており、じわじわと人気を博してきているようだ。
『イフサンセット』はオープンワールドサバイバルRPGだ。舞台となるのは古代の秘密に満ちた神秘的な島、ルミノラ。冒険者である主人公は、小舟で海を進んでいたところをクラーケンに襲われ、ルミノラに漂着する。この無人島はかつて生物の魔力を抽出する術を開発し、栄華を極めたとのことだが、そのことで呪いを受け、島が闇に包まれてしまったという。そんなルミノラから脱出するため、プレイヤーは同じく漂着した妖精「ブリーフィア」とともに、隠された古代の秘密を解き明かすこととなる。
無人島でのサバイバルは昼と夜に分かれた一日の流れが特徴。昼は釣りや農業、クラフト、建築などで冒険を進めたり、自分だけの拠点を作り上げたりすることができる。しかし夜になると島の様子は一変。亡者などのモンスターがそこかしこに出現し、プレイヤーをひたすら追い続ける。日中に準備した装備や拠点の防備を活用して生き残って朝を迎えることを目指すのだ。
本作は11月5日に早期アクセス配信を開始。SteamDBによればリリース直後はピーク時で700人ほどだったものの、日が経つにつれピーク時の同時接続プレイヤー数が右肩上がりに上昇している様子がうかがえる。11月7日にはピーク時のプレイヤー数が1000人を突破しており、じわじわとプレイ人口が増加している。
Steamユーザーレビューは本稿執筆時点で約230件中64%の好評率で「賛否両論」ステータスに留まっている。ゲームプレイにおけるクラッシュの多さが特に多く課題点として指摘されている。また本作はマルチプレイに対応しているのだが、現時点ではベータとしての実装ということもあってか、改善の要望も寄せられているようだ。具体的には、ロールバックの頻発や、マルチプレイヤーの対応人数が2人までに留まっていることなどが挙げられている。
とはいえ本作はリリース直後から毎日のペースでホットフィックスが加えられている。パッチでは順次バグの修正がおこなわれており、クラッシュやエラーの修正に取り組んでいるとのことで、こうした対応の早さが右肩上がりのプレイヤー数に貢献していそうだ。
本作を手がけるPOLYMORPHは韓国・ソウルに拠点を置くスタジオ。主にドラマなどの制作に関わっているものの、『ファイナルファンタジーVII リバース』や『キングダム ハーツ ミッシングリンク』などのタイトルにて、ゲーム内映像の分野でも携わっているようだ。『イフサンセット』は、Steam向けに発表するゲームとしてはスタジオ初の開発作品となる模様。映像や3Dアセット制作を手がけてきた強みを活かした、リアルなグラフィックで繰り広げられるサバイバルゲームが送りだされたかたちだ。
代表を務めるチョ・ビョンフン氏によれば、早期アクセス配信中はプレイヤーの意見を反映し、コンテンツをより拡張できるように計画中とのこと。追加するコンテンツとしては、エリアやボス、武器などが予定されている。またキャラクター育成に関わるスキルシステムや、夜の襲撃である「亡者の夜」の改善も見込まれている。
『イフサンセット』はPC(Steam)向けに早期アクセス配信中だ。また11月19日までは、リリース記念セールとして定価の10%オフとなる税込2070円で購入が可能となっている。またストアページでは、「イフサンセット:序章」として無料体験版がダウンロード可能だ。