『モンハンワイルズ』ベータテスト、要件未満PCプレイで“のっぺりローポリ化現象”の報告集まる。面影だけキープでぎりぎり動き続ける

カプコンは11月1日、『モンスターハンターワイルズ』のベータテストを開始。PC版でベータテストに参加する一部プレイヤーからは「キャラやモンスターがローポリゴン化した」といった報告が寄せられている。

カプコンは11月1日、『モンスターハンターワイルズ』のベータテストを開始。一方、PC版でベータテストに参加する一部プレイヤーからは、「キャラやモンスターがローポリゴン化した」といった報告が寄せられている。少なくともベータテスト段階では、主に公式が提示する最低あるいは推奨環境を満たさないスペックのPCでは、シュールなグラフィックで描画される場合があるようだ。

本作は、ハンティングアクションゲーム『モンスターハンター』シリーズ最新作だ。対応プラットフォームはPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|Sで、2025年2月28日に発売予定。本作の舞台となるのは、ギルドが調査したことのない未踏の領域「禁足地」だ。本作のフィールドでは気候が移り変わり、変化を繰り返すという。またさまざまな生物が生態系を形作っており、従来のシリーズ作品のような小型モンスターの群れだけでなく、大型モンスターも群れをなすそうだ。


今回開始された本作のオープンベータテストでは、製品版と同等の機能をもつキャラクターの作成、ストーリー体験クエスト、ドシャグマ討伐クエストなどが収録される。ストーリー体験クエストではチュートリアルやチャタカブラ討伐までをプレイ可能。そしてドシャグマ討伐では群れを率いるボスドシャグマを討伐することを目指す。

そんなベータテストにて、一部PC版ユーザーから不思議な報告が寄せられている。環境によっては、モンスターやキャラが「ローポリゴン化」するという。ほかのシーンで描画されるような高精細な3Dモデルではなく、角ばったシンプルな3Dモデルにテクスチャだけ貼り付けられたようなモンスターあるいはキャラが描画される場合がある模様。

 


とはいえユーザーの報告を見るに、ローポリゴン化は動作の最低環境を満たさないPCで発生する場合が多いようだ。公式は今回のベータテストの最低環境としてCPUにIntel Corei3-12100F/AMD Ryzen 5 3600など、グラフィックカードにNVIDIA GeForce GTX 1660 Super/AMD Radeon RX 5600 XTなどを挙げている。VRAMは6GB以上、メモリは16GB以上が必要とのこと。またストレージとしてはSSDが必須となる。これらを満たした環境で、グラフィック「最低」設定、画面解像度1080p(アップスケール使用でネイティブ解像度720p)でフレームレート30fpsでのプレイが可能とされる。これらすべてを満たしていない環境では特に、先述したようなローポリゴン化が発生するケースもあるのだろう。

ちなみにユーザー報告のなかには、RTX 3050 Raptop GPU(VRAM 4GB)でローポリゴン化したという事例がみられる。ノートパソコン向けなどVRAM容量が少ないモデルのグラフィックカードだと、比較的最低環境に近い性能でもローポリゴン化する場合がありそうだ。このほかゲーム内のグラフィック設定や、メモリー容量や各種ハードウェアの転送速度など、プレイする環境のさまざまな違いでローポリゴン化は発生するのかもしれない。


本作は最低環境でも6GBのVRAMや16GBのメモリー容量が必要とされるなど、快適な動作にはある程度余裕をもったスペックが求められそうな作品になっている。とはいえ、モンスターがローポリゴン化した状態でもゲームがクラッシュ(強制終了)せず狩り自体は続いている報告もある。VRAMあるいはメモリが不足した場合でも、クラッシュを優先して回避するような実装がなされている可能性はありそうだ。他方では開発側の意図しない動作の可能性もあり、製品版ではまた別のかたちで最適化がおこなわれるかもしれない。

ちなみに本作は9月に推奨環境が公開され、グラフィック「中」設定でもNVIDIA GeForce RTX 4060がおすすめされているなど高いスペックが要求されることから注目されていた。一方、少なくともベータテスト時点では、先述したようなローポリゴン化現象を除けば「前情報から予想していたより快適にプレイできている」といった反応も見られる。メモリー使用量については大きいものの、そのほかは最低スペック・推奨スペックを満たしている、あるいは近ければ比較的に快適なプレイが可能なようだ。


ちなみに弊誌でNVIDIA GeForce RTX 3050(VRAM 8GB)・Intel Core i7-12700、メモリ16GBの環境でプレイしたところ、グラフィック「中」のプリセットでDLSS「クオリティ」を設定し、画面解像度1080pで平均フレームレートおよそ30~40fpsでのプレイが可能となっていた。設定次第では、グラフィック「中」プリセットに近い設定でも平均60fps程度でプレイも可能であった。

いずれにせよ、本作PC版は現時点ではベータテストが開始されたばかりの段階。報告されているローポリゴン化も含め、ベータテストには発生しうる問題を洗い出す目的があるとみられる。製品版に向けて、最適化を含めたブラッシュアップは進められていくことだろう。なお公式サイトではベータテスト参加者へのアンケートも実施されており、特に最低環境を満たした状態でのプレイで問題が発生した場合は、報告しておくといいかもしれない。

モンスターハンターワイルズ』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに来年2月28日に発売予定。PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けオープンベータテストは開始されており、11月4日午前11時59分まで実施予定だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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