『鉄拳8』公式国際大会にて、「トップ8」まで勝ち進んだ中国選手が失格処分に。ルール上参加資格がなかったとして


タイで行われた『鉄拳8』の世界大会、「TEKKEN World Tour 2024」(以下、「TWT2024」)の公認大会である「Thaiger Uppercut 2024」。同大会において、ベスト8まで進出したXCC選手が突如失格となった。理由としては中国在住の同選手が「参加資格のある国に居住していない」からであるとのこと。海外メディアVG247などが報じている。

「Thaiger Uppercut 2024」は現地時間10月4日から10月の6日まで、タイで行われた格闘ゲームの大会だ。同大会の『鉄拳8』部門は世界大会である「TWT2024」の公認大会となっている。

「TWT2024」は各国をめぐる『鉄拳8』の世界大会である。ツアー形式で行われ、4月13日から10月6日までの期間、各国で行われる公認大会で選手は成績に応じたランキングポイントを獲得可能。そのポイントに応じてリーダーボードが作成され、上位20の選手が同ツアーの頂点を決める最後の世界大会、グローバルファイナルへ進出することができる。

「Thaiger Uppercut 2024」は、「TWT2024」において多くのランキングポイントを獲得できるMASTERクラスに該当する大規模な公認大会だ。そして敗者復活戦を除けば最後のMASTERクラスの大会となっており、世界大会に向けての重要な予選としても位置づけられている大会というわけだ。


そんな「Thaiger Uppercut 2024」において、とある選手がトップ8まで進出したものの、突如失格処分となったとして話題を集めている。今回処分を受けたのは中国在住のXCC選手。実際に行われた同大会におけるStart.ggのトーナメント表によれば、順調にセミファイナルまで勝ち上がってきた同選手が、勝者側の準々決勝で突如DQ(失格処分)となり敗退していることが確認できる。

今回の処分について、Bandai Namco Esports公式Xアカウントはその理由を説明している。いわく「TEKKEN World Tour 2024」のレギュレーション規定により、参加資格のある国に居住していない選手(who does not reside in an eligible country)を失格としたことを発表している。なお同アカウントはコミュニティの落胆についても認識しているとして、将来的にルールの調整が検討される見込みもあると伝えている。

前述された「TWT2024」の参加資格のある地域としては、大きく分けて15の地域が指定されている。それぞれの地域の詳細については下記画像を確認されたい。なお東南アジア地域には香港、台湾などといった地域が含まれているものの、中国は含まれていないことが確認できる。


そして「TWT2024」公式ルールによると、同ツアーの参加資格を得るためには、地域に指定された国の合法的な居住者である(are legal residents of one of the countries specified in the Territory)必要がある。参加資格を満たさない選手が優勝した場合、その参加は無効となり、プレイヤーの参加資格がはく奪されることもあると明記されている。つまりXCC選手は「中国在住だから」という理由で今回の大会において失格処分を受けたかたちのようだ。

なお大会に参加申請をするためには大会運営プラットフォームであるStart.ggアカウントが必要となる。XCC選手のアカウントについても居住国は中国・瀋陽市であると明記されている。つまり同選手が参加を申請した段階で、参加資格のある国に居住していないことは運営側からもわかるはずであったようだ。しかし実際には、XCC選手は事前にストップを受けることなく大会に参加。ベスト8まで戦い抜いた時点で大会規約を理由に失格となった。

いずれにせよ、今回のXCC選手も見るに、参加可能な地域外のプレイヤーからもTWT2024や関連する公認大会に参加したいという需要はあるようだ。Bandai Namco Esportsはルール調整の可能性も示唆しており、今後の動向にも注目したい。

*XCC選手にとっては今回が初めての国際大会であったようだ。同選手は「結果に関係なく、練習を続けていく」とコメントしている。

【UPDATE 2024/10/8 13:30】
TWT2024の対象地域やレギュレーションについての記述を調整

【UPDATE 2024/10/8 13:56】
ルール上違反があったことを明確化するため、記事見出しを調整