Facepunch Studiosは10月4日、『Rust』PC（Steam）版に向けて「World Update 2.0」アップデートを配信開始した。同アップデートでは新たなバイオームや地形、武器などの追加にくわえて既存の自然環境の多くにも刷新級の変更が入っている。
『Rust』はオープンワールド・オンラインサバイバルゲームだ。プレイヤーは石と松明だけを持ったほぼ裸一貫の状態でポストアポカリプス世界に放り込まれ、飢えや渇き、寒さなどに対処しながら生存を目指す。また、プレイヤーの生存をおびやかすのは健康面だけではない。敵対的な野生動物やNPC、そして他プレイヤーとの過酷な衝突もこのゲームの特徴だ。拠点を設立し、クラフトで装備を整えて生き残りを目指す。
そんな本作に向けて、大型アップデート「World Update 2.0」が配信された。World（世界）の名の通り、世界を取り巻く既存の自然環境も大きく変えるアップデートとなっているようだ。同アップデートではまず放射能に汚染されたモニュメント、Radtownが復活。同モニュメントは外見も大きく変化しブロック状のガレージの建物の集まりから、さまざまな形状を持つ高低差豊かな建物の集合体に生まれ変わったという。
そして自然環境も大きく作り直されている。崖は海に近い高い海岸の崖と、丘や山を覆う傾斜した内陸の崖の2種類に分類。ゲーム内の岩石層も刷新され、god rock、anvil rock、arch rockといったプレイヤーから人気の高かった岩石たちが復活するという。
またプロシージャル生成されるユニークなロケーションとして、峡谷、湖、オアシスといった場所が追加される。渓谷はそびえたつ崖に挟まれた地形。狭い道と急な崖を戦略的に生かすことができるだろう。そして湖は釣り、資源収集、農業などに最適な場所となっている。ただし、水域が広いため攻撃にさらされやすいため、基地建設や防衛の際には留意したいところだ。そしてオアシスは厳しい砂漠地帯の中にある緑豊かな楽園だ。基地の設置、採集、農業、水などの重要な資源の発見に最適な場所となっているが、同じ豊かな環境を狙うプレイヤーには注意したいところ。
そして新たな武器として、ハイキャリバーリボルバー（HIGH CALIBER REVOLVER）も追加される。これは5.56 弾を使用する手作りのシングルアクションリボルバー。作業台レベル2で開放され、速度のリボルバーよりもより精度が高く、威力のあるものになるとのこと。
ダイビングスポットにも調整が入り、新たなダイビングサイトが追加されたほか、スポットを示すブイがよりわかりやすくなったという。またダイビング用のガジェットとして潜水推進車両 （DPV）が追加される。これは低湿燃料を消費する小型の潜水ユニットであり、ハンドルを握るようにマウントすることで利用可能。泳ぐよりも大幅に速く水中を移動可能だ。
そしてゲームプレイにおける新たな要素として放射能水（RADIOACTIVE WATER）が追加される。これは、Radtown モニュメントの2つの場所で、通常の水容器を使用して収穫することが可能。これは特別な性質を持っており、植物に放射性水をかけると即座に枯れ、プレイヤーに放射性水をかけると放射能を浴びせることもできるという。しかしインベントリに大量に持っているとダメージを受けてしまう。農場を即座に枯れさせたり、重装備で襲撃してくるプレイヤーへの反撃に使ったりと、さまざまな用途が考えられる。
このほかにも、本アップデートではさまざまな調整が加えられている。本稿では紹介しきれないほどの分量となっているため、詳細についてはパッチノートを確認されたい。「World Update 2.0」と銘打たれている通り、世界が刷新されるほどのアップデートとなっているようだ。普段見慣れた世界もアップデート後はまた違ったものに映るかもしれない。
本作は2013年よりSteamで早期アクセス配信が開始され、2018年に正式リリースされたタイトルだ。Steamストアレビューでは、本稿執筆時点で約91万件以上のうち87％が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。ストリーミング配信などで注目されていることもあってか根強い人気を誇り、SteamDBによると、本アップデートの配信直後はピーク時で16万人以上の同時接続プレイヤー数を記録している。配信開始から約10年以上の時間を経てもなお衰えを知らない人気もうかがえる。今回のアップデートがもたらす反響も注目されるところだろう。
『Rust』の「World Update 2.0」アップデートはPC（Steam）版向けに配信中だ。なお本稿執筆時点ではセールの対象となっており、10月9日午前2時まで40％オフとなる税込2700円で販売中。
