カプコン、『デッドライジング デラックスリマスター』の“デラックスリマスターとは何か”をひっそり明かす。普通のリマスターともリメイクとも違う
カプコンは9月19日、ゾンビアクションゲーム『デッドライジング デラックスリマスター』のダウンロード版を発売した。これにあわせて、本作のユーザーアンケートが公式サイトにて実施。その設問において、“デラックスリマスター”の定義について言及され注目が集まっているようだ。海外メディアThe Gamerなどが報じている。
本作は、2006年に発売された『デッドライジング』シリーズ1作目を現代に蘇らせた作品だ。プレイヤーはフリージャーナリストである主人公フランク・ウエストとなり、ゾンビで溢れるショッピングモールを舞台に72時間の生存に挑む。
『デッドライジング デラックスリマスター』というタイトルにもあるように、本作は“リマスター”作品としてリリースされた。そして、「デラックスリマスター」と呼ばれるカプコン作品は本作が初めて。単なるリマスターではないことがうかがえるネーミングだが、本作の発売にあわせて開始されたユーザーアンケートの設問内にて、その定義が明らかにされている。
ユーザーアンケートによると、デラックスリマスターとは「プレイアビリティの向上や3Dモデルをはじめとしたグラフィック刷新が施されたリマスター」とのこと。本作におけるプレイアビリティの向上としては、操作の現代化やUIの一新のほか、時間早送り機能やオートセーブ機能の追加、カメラ操作の拡充などが実施。全編フルボイス対応もおこなわれた。
一方のグラフィックは、カプコンの内製ゲームエンジンであるRE ENGINEを用いて、キャラクターや背景をはじめとしたすべてのモデリングとグラフィックが刷新。人物の表情や質感、飛散る血しぶきなども、よりリアルに生々しく表現されている。オリジナル版との比較例は以下のスクリーンショットを確認してほしい。
ちなみにユーザーアンケートでは、デラックスリマスターではない“シンプルなリマスター”についても言及されている。カプコンとしては、最新ハードにあわせて高解像度化されただけのものが、シンプルなリマスターにあたるそうだ。さらに、デラックスリマスターとリメイクは異なるものとして定義されていることも、ユーザーアンケートからうかがえる。
本作の発表時などにおいてカプコンは、「オリジナル版の愉しみはそのままに、限りなく“リメイク”に近い“デラックスリマスター”として甦らせた」と案内していた。一方で、たとえばリメイク作品であることが明言されている『バイオハザード RE』シリーズでは、オリジナル版を元に“再構成・再構築”したと表現。プレイアビリティの向上やグラフィックの刷新は共通しながらも、オリジナル版のゲームプレイをどこまで再現するかが両者の違いとなるようだ。
なお本作のユーザーアンケートでは、今後も本作のようなデラックスリマスター作品を望むかどうかについて質問されている。回答の項目には、「リメイクの方が良い」や「シンプルなリマスターで充分」といったものも用意。集計された回答次第では、また新たなクラシック作品がデラックスリマスターとして蘇ることがあるかもしれない。
『デッドライジング デラックスリマスター』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けにダウンロード版が発売中だ。また、PS5向けパッケージ版が11月8日発売予定となっている。