任天堂は9月26日、『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』を発売予定。同作の事前ダウンロードが開始され、権利表記から開発に株式会社グレッゾが携わっていることが明らかになった。Xユーザーのnaruki氏が伝えている。
本作は、『ゼルダの伝説』シリーズ最新作となる見下ろし型ゲームだ。舞台となるのは謎の裂け目が生じ、人々を飲み込む「神隠し」が発生したハイラル。リンクもまた裂け目に飲み込まれてしまい、ゼルダ姫が主人公として冒険を繰り広げる。
本作は“見下ろし版ゼルダ”のアタリマエを見直し、新しい遊びに挑戦する作品になるという。そんな本作ではゼルダ姫が妖精トリィと出会い、不思議な杖「トリィロッド」を手に“カリモノ”の力を駆使。テーブルや木箱、ベッドといったさまざまなオブジェクトを借りて、いつでもどこでも呼び出せるという。
またハイラルに巣食う魔物たちも一度借りればカリモノとして呼び出して戦わせることが可能で、魔物によって相性の違いもあるそうだ。このほかトリィロッドにはゼルダ姫の動きにあわせてモノを動かせる「シンク」などの能力も存在。プレイヤーの選択と発想次第で攻略アプローチが変化を見せる点が本作の持ち味になるという。
発売が来週に迫るなか、本作の事前ダウンロードが開始。権利表記のなかで、本作の開発に株式会社グレッゾ（GREZZO）が携わっていることが明らかになった。グレッゾは、元スクウェア・エニックスで『聖剣伝説』シリーズの生みの親として知られる石井浩一氏が2006年に設立したゲーム会社だ。
グレッゾはニンテンドー3DS時代には、『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D』といった移植作品に携わったほか、『ゼルダの伝説 トライフォース3銃士』の開発にも参加。またNintendo Switch向けに2019年に発売されたリメイク版『ゼルダの伝説 夢をみる島』の開発も手がけている。
権利表記を見るに、そんなグレッゾがシリーズ最新作『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』の開発にも携わっているようだ。本作のトレイラーからも、リメイク版『ゼルダの伝説 夢をみる島』でのミニチュア模型のようなグラフィックや、キャラやオブジェクトのデザインが共通していることを確認可能。同作で培ったノウハウや過去の『ゼルダの伝説』シリーズの開発手腕が発揮されているのだろう。
なお『ゼルダの伝説』シリーズといえば、昨年5月に『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』（以下、ティアーズ オブ ザ キングダム）が発売されたばかり。任天堂企画制作本部で開発された同作と並行して、グレッゾが携わるかたちで本作『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』の開発が進められていたとみられる。ちなみに先述の「シンク」は効果に違いはありつつも、エフェクトやモノを動かせる点で『ティアーズ オブ ザ キングダム』でのウルトラハンドを彷彿とさせる。同作の開発から、『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』に活かされたアイデアもあるのかもしれない。
久しぶりのグレッゾによるシリーズ完全新作となる『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』。『ゼルダの伝説』のリメイク作品を中心に手がけてきたグレッゾ携わる、“見下ろし版ゼルダのアタリマエを見直す”と掲げる本作の登場を楽しみにしたい。
『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』はNintendo Switch向けに9月26日に発売予定だ。
