パルクールし放題ゲーム『Rooftops & Alleys: The Parkour Game』すでに7万本以上売れていた。開発者いわく“なかったから作った”、理想のパルクールゲーム
個人開発者のMichel Losch氏が手掛けるパルクールゲーム『Rooftops & Alleys: The Parkour Game』について、5月22日に早期アクセス配信をPC(Steam)向けに開始して以来、早期アクセス配信開始から約1か月で7万本以上売れているようだ。GameDiscoverCoが報じている。
『Rooftops & Alleys: The Parkour Game』では、用意されたマップにて自由にパルクールアクションを楽しめるパルクールゲームだ。壁を駆け登ったり、段差を飛び越えたり、高所からジャンプしローリングして着地したりなどの基本的なアクションのほか、バック転したり空中で体をひねったりといった技を決めることも可能。そうした技を決めてゲージを溜めることで、スピードブーストを発動できるシステムも用意されている。
マップは、工場跡地や建設現場、学校に加えスケートパーク風のエリアが実装されている。地上から建物の屋上まで自由に駆け回ることができ、比較的現実的な環境として構成されつつも、パルクールを楽しめるスポットがあちこちに配置されているつくりとなっている。またマップ内では、指定のコースを走破するタイムトライアルや、指定のスポットで技を決めていくトリックチャレンジに挑戦可能だ。もちろん、マップ内を思うままにフリーロームすることもできる。技を決めるとスコアを獲得でき、コンボを繋げてハイスコアを目指す遊び方も可能だ。
本作は5月22日にSteamにて早期アクセス配信が開始。早期アクセス配信の開始直後からSteamユーザーレビューでは好評を集めていた。本稿執筆時点で、ユーザーレビューは約2400件のうち実に97%が好評とする「圧倒的に好評」ステータスを獲得している。そしてこのたび、開発者のMichel Losch氏へのGameDiscoverCoのインタビューにて、本作が早期アクセス配信開始から約1か月で7万本以上売れていたことが明かされた。ユーザーレビューだけでなく、実際の売上本数も好調のようだ。
本作はUnreal Engine 5を使用し個人で開発されている作品だ。Losch氏いわく、Steam上にパルクールタグを付けられたゲームは多数存在するものの、それらはあくまでパルクールをゲームプレイの要素の1つとして使用しておらず、パルクールのムーブメントそのものに着目したゲームはなかったとのこと。そのため、純粋にパルクールのトリックを楽しめるゲームを作りたいと考え、自身で開発することに決めたという。また本作の開発においてはUnreal Engine 5 だけでなく、AI支援によるキーフレームアニメーションツールCascadeurも使用。それにより個人開発というリソースの少ない開発環境でありながらも、リアルなパルクールの動きを実現することに成功しているようだ。
そんな本作はゲームプレイにおいても好評を集めており、Steamユーザーレビューではパルクールの動きがリアルに再現された本格的なゲームプレイを評価する声が多い。また心地の良い音楽とともに、純粋にパルクールを楽しむことができるゲーム性も好評のようだ。本作は物理演算が採用されており、ミスをすると現実さながらにバランスを崩しキャラクターが痛々しくずっこけてしまう。それゆえに、上手くトリックを繋げることができた時の爽快感はひとしおとなっている。
ちなみに本作は早期アクセス配信開始から現在にいたるまでアップデートが複数回おこなわれており、新たなコスメティックアイテムやトリック、マップの追加などが実施されている。またLosch氏いわく、プレイヤーがよりやりがいのあるゲームプレイをできるように、長期的な計画としては何らかのプログレッションシステムを追加する予定であると語っている。本作のDiscordサーバーには3万人近くのユーザーが参加し、ゲームについて日夜議論を繰り広げているとのこと。本作の今後の動向が気になる方は、本作のニュースハブや公式Discordサーバーを確認しておくといいだろう。
『Rooftops & Alleys: The Parkour Game』は、PC(Steam)向けに早期アクセス配信中だ。