秋葉原シーシャ屋経営ADV『Hookah Haze』Steamで体験版配信開始。シーシャのレシピ次第で、ヒロイン同士の会話などが花咲く(体験版先行プレイ感想あり)

アニプレックスは6月11日、『Hookah Haze(フーカーヘイズ)』体験版をPC(Steam)向けに配信開始した。プレイ時間は1時間程度。今回はそんな体験版を先行プレイしてきたので、詳しい収録内容や感想などをお伝えしよう。

アニプレックスは6月11日、『Hookah Haze(フーカーヘイズ)』体験版をPC(Steam)向けに配信開始した。プレイ時間は1時間程度。今回の体験版ではゲーム本編とは異なるオリジナルのストーリーによって、本作のシステムやキャラクターなどが確認可能となっている。今回はそんな体験版を先行プレイしてきたので、詳しい収録内容や感想などをお伝えしよう。

『Hookah Haze』は、生きる希望を失った主人公がシーシャ屋を営みヒロインたちの本心へ触れていく、ヒューマンドラマADVである。本作の舞台は、2xxx年に秋葉原の郊外に開店したシーシャ屋「Hookah Haze」。主人公の炭木トオルは、他人優先で自分のことは諦めてしまいがちだという25歳の人物だ。

炭木トオルは病気で先が長くないために、生きる希望を失っていた。本作では主人公が医師との話し合いの結果、期間限定のシーシャ屋Hookah Hazeの店長として働き、個性豊かな3人の女性たちと出会う。

コンカフェ店員の愛上あむ、ショップ店員の明月院こころ、人形作家の古森くるみ、一見明るい彼女たちも仕事の悩みや過去のトラウマを抱え居場所を探している。炭木トオルは、シーシャ屋の経営を通して、対話による心境の変化や、夜の静かで穏やかなひとときを過ごすことで少しずつ彼女たちの本心に触れていく。なお本作に登場するシーシャとは、「水たばこ」とも呼ばれるたばこの一種である。たばこ同様、一般にはニコチンを含んでいるが、たばこの葉を用いていないフレーバーも存在するようだ。


シーシャ屋Hookah Hazeでは、フレーバーの組み合わせによってシーシャを提供していく。本作では、数種類のフレーバーから3つを組み合わせて、シーシャの香りを決定する。具体的には、フルーツ/スイーツ/ドリンク/スパイス/ナッツの5種類のフレーバーが登場。

たとえば、甘い香りのスイーツを3つ組み合わせると激甘な「悪魔的ゼロカロリー」。ナッツ2種類にドリンクを組み合わせると「アーモンドミルク」ができる。本作では5種類のフレーバーによって、客の好みや注文にあわせたシーシャを作っていくのだ。また本作では、営業開始前にSNSへ投稿するおすすめレシピによって、店に訪れるヒロインが変化する。SNS投稿によって来店するヒロインを選び、シーシャと会話によって彼女たちをもてなすことで、関係を深めていくのだろう。ゲームのプレイ時間は約10時間程度で、各ヒロインには複数のエンディングが用意されているという。


6月11日に配信開始された体験版では、ゲーム本編とは異なるオリジナルストーリーが収録されている。具体的には、主人公とヒロインたちがすでに顔見知りとなっており、ヒロイン同士も親しい状態でエピソードが展開。シーシャ屋「Hookah Haze」の日常を切り取ったようなストーリーが、各ヒロイン2日分プレイ可能となっている。体験版のオリジナルエピソードであるためか、ストーリーや設定部分のあまり深いところには踏み込まず、各キャラクターの情熱や性質の一端が知れるような内容となっていた印象だ。

一方本作では、店内の様子がドット絵によって表現。ヒロインたちは表情豊かに、シーシャ制作や炭の交換といった様子もしっかりと描かれる。店内のBGMには、落ち着いた曲が多数用意されていて、気分にあわせて曲を切り替えられる。主人公とヒロインたちの日々の一端は、リッチなドット絵の演出と落ち着いたBGMによって、ゆったりとした心地よい雰囲気となっていた。


体験版をプレイした中では、意外にもレシピ投稿による来客の変化が楽しい要素だった。シーシャ屋「Hookah Haze」では、1日に1回オススメレシピをSNSへ投稿する。本作ではヒロインごとにシーシャの好みが設定されている。愛上あむはスイーツ系が好き、古森くるみはナッツ系が好きといった具合だ。スイーツ系のレシピを投稿すれば愛上あむが来店するなど、オススメレシピによってその日のエピソードが変わるのだ。

本作では、投稿するレシピ次第でヒロイン2人が来店。1人目のエピソードがおおむね終わったあと、2人目のヒロインが「Hookah Haze」を訪れ、1人の時とは違った会話が繰り広げられる。基本的には、ヒロインが1人で訪れた際のストーリーがベースとなっているものの、ヒロイン同士や主人公も交えた3人の会話も展開。2人目のヒロインが先にやってきていたヒロインの話題や質問に応えるなど、店内の様子がにぎやかに描かれる。テキストが変わるというとそれだけであるが、会話の内容はヒロインの組み合わせによって変化し、来店が1人だけの時とは店内の雰囲気が結構異なる。この組み合わせではどうなるのかなど、いろいろ試してみたくなる仕組みになっていた。

体験版ではプレイ可能な範囲が2日間に限定されているが、製品版は総プレイ時間約10時間程度とされている。製品版にもテキストの差分が多く用意されているのであれば、周回プレイ時にも新鮮な気持ちでプレイし続けられるかもしれない。本体験版はストーリー面での掴みは弱めではあるが、体験版の配信と合わせて公開された本編の新しいスクリーンショットでは、それぞれのヒロインが抱える悩みが垣間見えるものとなっている。


Hookah Haze』は、Nintendo Switch/PC(Steam)向けに7月11日発売予定。価格は税込1980円となっていて、発売後2週間は10%オフで購入できるローンチ割引が実施される。また本作の体験版は、Steamにて配信中。体験版のストーリーは、製品版ではゲーム本編とは別コンテンツとなる「ANOTHER DAY」として実装予定だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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