アトラス新作RPG『メタファー:リファンタジオ』のUIがやはりすごいと脚光浴びる。『ペルソナ5』開発メンバーなどが手がける渾身のインターフェイス
アトラスから10月11日に発売すると発表され、本格的なゲームプレイ映像も披露された『メタファー:リファンタジオ』。本作のスタイリッシュなUIについて、国内外を問わず注目が集まっているようだ。
『メタファー:リファンタジオ』はRPGだ。対応プラットフォームはPC(Steam/Windows)/PS5/PS4/Xbox Series X|S。開発を手がけるのは、『ペルソナ3』以降の『ペルソナ』シリーズの企画原案などを務めた橋野桂氏などの開発チームを中心として設立されたスタジオ・ゼロだ。橋野氏によると、『メタファー:リファンタジオ』は『ペルソナ5』のコアメンバーによって開発されているという。
現代日本を舞台とする『ペルソナ』シリーズから打って変わって、本作の舞台はファンタジー世界。王道ではなく、同スタジオらしい切り口で作っているとのことで、ほかのファンタジー作品と異なる特徴として、本作の世界での“幻想”は、我々の住む現実世界だという。
そんな本作の舞台となるユークロニア連合王国では、王子と王が暗殺され混迷に陥っており、歴史上前例のない「選挙魔法」が発動。これはどんな身分の者でも民衆の人気さえ集めれば次の王になれるという魔法であり、これを受けて世界は王位争奪戦に発展する。主人公もこの選挙戦に巻き込まれて世界各地を巡ることになる。仲間やライバルたちと出会いながら「ニンゲン」と呼ばれる恐ろしい怪物との戦いを通して、冒険を繰り広げるのだ。
その『メタファー:リファンタジオ』のUIに注目が集まっている。アトラスは4月23日に、「ATLUS Exclusive」をYouTubeチャンネル上で配信し、10月11日に発売することを発表。さらに配信では橋野氏が直接、ゲームの最新情報を公開するとして、ストーリーや音楽などといった、本作のさまざまな要素を紹介した。ここでインターフェイスについても紹介がなされていた。橋野氏によれば、本作においても過去作に引き続き、インターフェイスのデザインにこだわっているとのこと。RPGはメニューを操作している時間が長いため、美しいインターフェイスでプレイを楽しんでほしいとしている。
公開されたプレイ映像やスクリーンショットでは、必要な情報が十分に押さえられつつ、非常におしゃれなUIとなっていることがわかる。特に選択している項目に、絵筆などで描いたようなエフェクトが加わる部分が印象的だ。戦闘画面においても、大胆に配置された各種項目や色づかいが見てとれる。こうしたスタイリッシュなUIは、以前よりチームが得意としてきた部分でもあり、得意分野ともいえるだろう。
またそうした近年の『ペルソナ』シリーズのUIデザインを受け継ぎつつ、キャラクターたちがどこか絵画のような立体感のあるアートワークで描かれている点も印象的。ファンタジーの世界観をもつ新作として、コンセプトも反映されているのだろう。
そうした本作のUIには、国内外問わず多くの反響を呼んでいるようだ。たとえば漫画家・イラストレーターのMiquel Muerto氏はX上で本作メニューのUIを操作している場面のGIF動画を投稿。ただひとこと「screaming(叫んでる)」と添えられているところをみるに、綺麗なUIがスタイリッシュな動きとともに展開されていく様子に感嘆しているようだ。またHypixel StudiosにてシニアUXデザイナーを務めるAlex Tokmakchievn氏など、業界人からも称賛が寄せられている。
こうしたUIへの反応は国内でも同様にみられる。今回は動画で動きが公開されていることもあり、遷移するモーションやエフェクトをじっくりと確認できる機会だ。そうした点から、作り込みに対して高い評価が集まっているかたちだ。開発メンバーが共通していることもあり、『ペルソナ5』などと比較する見方もある。
近年では『ペルソナ5』『ペルソナ3 リロード』などでも見られた、スタイリッシュで洗練されたUIデザイン。なかでも『ペルソナ5』においては、ゲームクリエイターの桜井政博氏が「スタイリッシュなUIとしてダントツNo.1」と称すなど、業界人からも高い評価を獲得していた。アトラスのUIに対するこだわりはシリーズを超え、完全新作となる本作『メタファー:リファンタジオ』においても遺憾なく発揮されるようだ。発売前の作品ながら、今回詳細が披露されたUIは国内外から広く注目を集めたかたちだ。
『メタファー:リファンタジオ』は、PC(Steam/Microsoft Store)/PS4/PS5/Xbox Series X|S 向けに10月11日に発売予定だ。