『VALORANT』ヴァイパーのスキル、昨年から“うっかり弱体化”されたままだった。それでも強いので、そのまま据え置き
Riot Gamesは4月3日、『VALORANT』のエージェントのひとり「ヴァイパー」のスキルについて、意図せず持続時間が短くなる調整がされてしまっていたと発表した。なおこの調整がおこなわれてもヴァイパーは圧倒的な存在となっているため、次のアップデートまでそのままの状態で保たれるという。
『VALORANT』はRiot Gamesが手がける、基本プレイ無料FPSだ。本作は3月26日にパッチ8.05が配信された。同パッチでは新エージェント「クローヴ」の参戦やボイスチャットにおけるインジケーターのアップデートなどがおこなわれている。なお既存のエージェントのスキルや武器などのバランス調整については、パッチノートに記載されている限りでは変更が加えられていない。
ところがパッチ8.05にて調整がおこなわれていないにもかかわらず、ヴァイパーのスキルが弱体化されたとの報告が相次いだ。ユーザーによって検証もおこなわれている。
検証によると、Q「ポイズンクラウド」やE「トキシックスクリーン」について、以前より展開時間が短くなっているという。ポイズンクラウドやトキシックスクリーンは燃料を消費して展開される。この燃料が満タンの状態から0になって強制的に終了するまでの持続時間は、以前は約15秒であった。それがパッチ8.05で約2秒短くなったとする検証報告だ。これはパッチノートに記載がない修正、いわゆる“サイレント調整”ではないか、との見方が一部ユーザーの間で広まっていた。
一方でこの調整はパッチ8.05での修正ではない、という主張も存在。投稿主は2023年8月に配信されたパッチ7.02より短くなったままであると述べている。パッチ7.02ではエージェントのスキルの調整は不具合修正のみ。そのうえヴァイパーの名前はない。そもそもヴァイパーの燃料消費や回復に対する調整は2023年6月のパッチ6.11以降パッチノート上では明かされていない。そのためいずれにせよ、どこかで“サイレント調整”がおこなわれていたとみられていたかたちだ。どのタイミングで調整がおこなわれたのかを巡っては、SNS上や掲示板などで話題となっていた。
そんな中、4月3日に『VALORANT』公式Xアカウントが“サイレント調整”についての発表をおこなった。『VALORANT』公式によると、ヴァイパーのスモークの持続時間と解除後のクールダウンが長くなっていたと発表。そしてこれはパッチ7.09、つまり2023年10月の時点で「意図せず実装されてしまった」とのこと。たしかにパッチ7.09においてもパッチノートにはヴァイパーの名前はなかった。
なお『VALORANT』公式によれば、ヴァイパーはこの弱体化を受けても、ヴァイパーは現在の環境において圧倒的な存在感を放っているという。非公式統計サイト「Blitz」の情報では、ヴァイパーはコントローラーのロールにおいて、ゴールドランク以上で10位以内のピック率を記録。プロシーンにおいても高いピック率を誇っており、弱体化を受けても強力さを失っていないことがうかがえる。
そうした状況もあり、次のアップデートまでこの変更は保たれる予定だそうだ。またヴァイパーの変更は将来のパッチ8.08の“大まかなプレビュー”となるものだという。意図しないヴァイパーの調整が昨年10月時点で実装されたことからも、環境に君臨するヴァイパーには当時からじっくりと調整が検討されているようだ。
一方で『VALORANT』公式は今回の投稿にて、故意に予告なしの調整をおこなうことはないとの方針を明言している。そのため、今回の件のような“サイレント調整”は、今後意図しておこなわれることはないのだろう。
『VALORANT』は、PC向けに基本プレイ無料にて配信中だ。