『Apex Legends』開発元、公式大会の“チート付与ハッキング”騒動について「対策アプデ第1弾を実施した」と表明。今後も対策を続ける
Respawn Entertainmentは3月20日、『Apex Legends』の公式世界大会「Apex Legends Global Series」(以下、ALGS)において発生したハッキング被害に関する声明を発表。複数回にわたる対策が計画されており、その第1弾となるアップデートを実施したと明かしている。
日本時間3月18日に実施されたALGS Year4 Pro League Split 1北米リージョンの決勝戦においては、複数の出場選手からハッキングらしき被害が報告。試合の真っ最中に攻撃者によって「チートツールを勝手に導入・起動される」といった事態が発生した(関連記事)。これを受けて大会運営は、決勝戦の延期を発表するに至った。
一連の騒動では、その被害内容から「RCE(リモートコード実行)」と呼ばれる攻撃が実行されたと推測されており、RCEであれば“攻撃者がPCを乗っ取る”といった行為も可能。重篤な脆弱性であるため、ユーザーたちの危機意識が高まっていた。そうした状況下で、本作PC版に採用されているアンチチートシステムEasy Anti-Cheat(以下、EAC)の公式Xアカウントがすぐさま、「EACに起因するRCE脆弱性はない」との判断を発表する一幕もみられた(関連記事)。
そして今回、Respawn Entertainmentは公式Xアカウントにて上述のポストを投稿し、先述の大会にて起こったハッキング被害に言及。先述の決勝戦の延期の理由として、ゲームとそのプレイヤーのセキュリティが最優先事項であるためだとした。そして開発チームは本作のプレイヤーコミュニティを守り、すべてのユーザーに安全性をもたらすために複数回のアップデートを計画していると表明。その第1弾となるアップデートがすでに実施されているとのことだ。
なおALGS公式Xアカウントも声明を投稿。延期となっている北米リージョンの決勝戦、および自由登録のトーナメント大会「チャレンジャーサーキット」に関するさらなる情報は近日中に発表されることを伝えている。なお5月に開催予定のプレイオフ「Split 1 Playoffs」は現時点では予定どおりの開催となる見込みだという。
競技シーンを狙った前代未聞の攻撃を受け、プレイヤーコミュニティにも懸念が広がっている。今回の声明では原因や経緯については明かされなかったものの、開発チームも対策に乗り出しているようだ。引き続き動向が注目される。
【UPDATE 2024/3/20 13:14】
ALGS公式Xアカウントの声明について追記