Twitchにて500人以上の大規模人員削減実施。組織の規模が大きくなりすぎたため
Twitchは1月11日、同社内全体で500人以上の人員削減をおこなうことを発表した。組織の規模が必要以上に拡大しているとの判断がおこなわれたという。
今回の発表ではTwitch全体で500人以上の人員削減がおこなわれることが伝えられている。対象者は全従業員の約35%におよぶとされる(Bloomberg)。発表によると同社は昨年2023年、可能な限り持続可能なビジネス構築に努めていたという。ビジネス自体は好調で、昨年にはストリーマーに向けた支払額が10億ドル(約1450億円)以上にのぼったそうだ。
しかし現在の事業規模に比して組織は必要以上に拡大していたとのこと。楽観的に見積もっても、人員削減前の組織の規模が必要となるのは3年以上後になる見込みとなったそうだ。そのため、現在の事業規模と今後の事業成長の慎重な予測に基づき、改めて組織の規模が判断されたといい、今回の人員削減が実施されたようだ。持続的にTwitchのサービスを提供し続け、ストリーマーたちのTwitchでのキャリアのサポートを継続するために必要な、苦渋の決断であったと説明されている。
人員削減の対象となる従業員には、この発表の後に順次連絡がおこなわれているとのこと。対象者には退職金パッケージについての詳細な説明がおこなわれているほか、個別に相談する機会も設けられるそうだ。なおこの人員削減については先だって海外メディアBloombergにより報じられていた。今回の発表では、情報が漏えいし、従業員に不安を招いた点についての謝罪も述べられている。
Twitchは2014年8月にAmazonにより買収され、子会社となった。Amazonでは2022年末より大規模な人員削減がおこなわれており、昨年2023年3月にはTwitchを含む複数の部門で合計約9000人のレイオフが実施(The Verge)。Twitchでは400人の従業員が解雇されることになった。またTwitchでは昨年、複数の幹部が同社を退職。Chief Product OfficerのTom Verrilli氏、Chief Customer OfficerのDoug Scott氏、Chief Content OfficerのLaura Lee氏の3名が同社を去った。
昨年波乱を経たTwitchでは、2024年の幕開けも大規模な人員削減実施から始まるかたちだ。なおAmazon傘下では、プライム・ビデオ部門とMGMスタジオ部門でも数百人の人員削減がおこなわれることが伝えられている(Reuters)。Twitchだけでなく、ほかの子会社・部門でも組織規模の見直しはおこなわれたようだ。
Twitchでの今回の人員削減がコミュニティに与える影響について、日本時間1月12日午前6時からTwitch公式チャンネルにてストリーミング配信が実施される予定とのこと。ユーザーに向けた説明についても注目されるところだろう。
【UPDATE 2024/1/11 12:2】
Amazonプライム・ビデオ部門およびMGMスタジオ部門での人員削減について追記