『Starfield』サラの「悪く/よく思っている」を気にするユーザー続々。ちょっとうるさいけど、無視もできない正義感系議長

『Starfield』のサラ・モーガンに対して、SNS上ではさまざまな感情を向けるユーザーが見られる。ファンコミュニティでは半ばネットミームのような愛され方をしているようだ。

Starfield』のサラ・モーガンに対して、SNS上ではさまざまな感情を向けるユーザーが見られる。ファンコミュニティでは半ばネットミームのような愛され方をしており、多くのユーザーが彼女と旅を共にしているようだ。


『Starfield』は、『The Elder Scrolls』シリーズや『Fallout』シリーズの開発で知られるBethesda Game Studiosが手がけるRPGだ。本作では人類が太陽系外に進出している2330年の世界を舞台に、プレイヤーは希少なアーティファクトを求める宇宙探検家集団コンステレーションの一員として、広大な宇宙の星々を冒険することになる。本作には100以上の星系に1000以上の惑星が存在し、プレイヤーはほぼすべての惑星について探索可能。宇宙を旅する中では、プレイヤーに協力してくれるクルーを仲間にすることも可能となっている。

サラ・モーガンは多くのプレイヤーが最序盤で仲間にするクルーだろう。彼女はコンステレーションを率いる議長だ。退役軍人であり、過去に最年少でコロニー連合(UC)航海士兵団の指揮官になった経歴をもつ。そうした経験からかレーザー兵器のダメージを強化する「レーザー」スキルランク3を備えており、戦闘面でも頼もしい味方となってくれる。


そんなサラに対し、ユーザーらは好意だけでないさまざまな感情を向けているようだ。中でもサラの「正義感の強さ」は好みを分ける要因となっている様子だ。本作では主要なクルーが異なる価値観を備えており、同行時にはプレイヤーのとった選択肢や行動を評価。画面右上に「よく思っている」あるいは「悪く思っている」といった表示がおこなわれることがある。主要クルーには親密度も設定されており、一緒に旅を続けたり称賛されるような行動を取り続けたりすれば仲を深めることも可能だ。

そしてサラは主要クルーの中でもひときわ正義感の強い人物だ。行動の善悪だけでなく、事態を暴力的に解決することも嫌う傾向にある。このことがプレイヤーとの価値観のすれ違いを招いている様子だ。また本作には倫理的にどちらかが正しいとは言い切れない選択を迫られる場面もあり、悩み抜いた選択を否定された点から不満を漏らすプレイヤーが散見される。

サラに“怒られた”覚えのあるプレイヤーが多いこともあってか「Sarah disliked that(サラは悪く思っている)」あるいは「Sarah liked that(サラはよく思っている)」とのメッセージは、本作コミュニティで半ばネットミームのような状態で用いられている。一部プレイヤーからは、機嫌をとるのが難しいご意見番のような存在と見なされているようだ。

なおほかの主要クルーについても主人公の行動に応じて「よく思っている/悪く思っている」との評価を下す点は同じで、サラ限定の特徴ではない。にもかかわらず彼女のご機嫌取りについて特に話題に上がっているのは、サラのクルー加入タイミングも一因といえそうだ。サラは序盤のメインストーリーミッションで強制的に同行することになり、ミッションクリア後にクルーになってくれる。つまり序盤のメインストーリー攻略から、流れで同行することになりやすい。とりあえずサラを一人目のクルーとして冒険を共にしたプレイヤーも多いだろう。さまざまな声が寄せられているのは、みんなの共通体験として共感を集めやすい点も関係しているかもしれない。

接する時間が多いためか、サラ特有の珍しい仕様も発見されている。サラの髪は、掴んで引っ張ることができるというのだ。本作ではマップ上のさまざまなオブジェクトを掴んで移動させることが可能。その要領で、サラの髪も掴むことが可能だという。ほかのキャラの髪には見られない、サラ特有の現象のようだ。

そのほかサラが奇行を見せたり、逆にプレイヤーがサラに奇行を見せたりといった報告もおこなわれ、それぞれ注目を集めている。SNS上にはほかにもサラに関するさまざまな報告や発見が寄せられており、なんだかんだいって多くのプレイヤーがサラとの旅を楽しんでいるようである。

なおサラとの親密度を上げると、彼女の従軍経験にまつわるエピソードも展開される。彼女のエピソードには好評が寄せられているほか、エピソードに共感したという従軍経験者による感想も見られる。そうした過去にまつわるエピソードも含め、仲良くなってサラの人間性を知るうちに、彼女の正義感の強さは違った見え方になっていくかもしれない。

『Starfield』にはサラのほかにも多彩なクルーが登場。主要クルーには丁寧なバックボーンが設定されており、彼らの価値観にもそうした背景が反映されている。同行してすぐは口うるさい印象を受けても、長く付き合って内面を知るうちにそうした反応も自然に感じられるようになるかもしれない。あえて嫌いなクルーとの旅を楽しんでみてもいいだろう。

『Starfield(スターフィールド)』は、PC(Steam/Microsoft Store)/Xbox Series X|S向けに発売中。Xbox/PC Game Pass向けにも提供されている。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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