“割り込みワード入力”で運命を変える百合ゲーム『早咲きのくろゆり』10月24日リリースへ。悲劇を繰り返す中で描かれる恋と呪い

1000-REKAは9月26日、『早咲きのくろゆり』を10月24日にリリースすると発表した。ワードを入力することで惨劇の回避を目指す、百合青春ループノベルADVである。

ゲーム制作ユニット1000-REKAは9月26日、『早咲きのくろゆり』を10月24日にリリースすると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。発表にあわせて、キャラクター・ストーリーPVが公開されている。

『早咲きのくろゆり』は、ワードを入力することで惨劇の回避を目指す、自動的に選択肢が表示されない百合青春ループノベルADVである。本作の舞台は、新型ウイルスCLIIが流行し、未成年の5割以上が亡くなってから18年後の世界。人々は日常を取り戻していたが、社会には大きな爪痕と問題が残されていた。

本作の主人公・笹森花は、札幌にある私立苗代高等学校へ通う3年生だ。笹森花は、中学の頃に近江谷樹に助けられ、それ以来彼女の幸せの為ならなんでもするという固い意志をもっていた。しかし卒業を控えたある日、樹に悲劇が発生。また笹森花は、気づけば悲劇の待ち受けるループに巻き込まれていた。繰り返す悲劇のループと、少女の恋が描かれていく。

 


笹森花は、各章ごとに悲劇的な結末を繰り返すという。プレイヤーは、笹森花の視点からノベルゲーム形式で展開される物語を見守り、悲劇を回避させることが目的となる。ただし本作では、選択肢が自動的には表示されないようだ。プレイヤーは選択肢の代わりに、文字を入力して悲劇に介入。物語の中から運命を変えるワードを推察し、入力することで、新しい未来を切り開いていくのだろう。

また本作で主人公の花は、同じ日々を繰り返すうちに、自身の樹への好意を知る。しかし本作の世界では好きという気持ちさえ憚られるために、感情はやがて呪いへと変化。恋と呪いの物語が待ち受けているそうだ。システム面では、フローチャートが搭載。立ち絵のアニメーションや、フルボイスによる演出も用意されている。


本作を手がけているのは、ゲーム制作ユニットの1000-REKAだ。制作スタッフとしては、原案および原画をフカヒレ氏が担当。同氏は、ホロライブ所属のVTuber戌神ころねさんのデザインなどを手がけてきた、イラストレーターである。またクラウドファンディング時の記載によると、コンソール作品に携わってきた河田貞次郎氏がプロデュース/ディレクション、シナリオライターの仰木サヤ氏がシナリオ、金子わゆ氏が背景、ZIZZ STUDIOがサウンドを担当。フカヒレ氏の原案とイラストを中心に、制作が進められてきたようだ。

なお本作は百合作品であるものの、“悪意のない”男性キャラクターとの三角関係も発生するという。男女双方がいる世界だからこそ起こる主人公の葛藤や決意を描き、プレイヤーの感情を揺り動かす作品を目指すために、そうした要素が導入されているとのこと。主人公の感情をリアルに演出・構築する狙いもあるそうだ。なおいわゆる胸糞展開のようなものはないとも明言されている。

早咲きのくろゆり』は、PC(Steam)向けに10月24日リリース予定。体験版は近日公開予定とされている。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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