『メタルギアソリッド』マスターコレクションの“解像度は720pか”問題で情報が錯綜する。コナミ公式解答自体がやや錯綜
『METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION Vol.1』収録作品の各プラットフォームでの動作仕様の情報が錯綜。コナミデジタルエンタテインメント(以下、コナミ)の公式コメントなどを背景として憶測が飛び交い、同社が仕様について改めて明確化するに至っている。
『METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION Vol.1』は、ステルスアクション(タクティカル・エスピオナージ・アクション)ゲーム『メタルギア』シリーズの35周年を記念した移植版第1弾だ。『METAL GEAR SOLID』『METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY』『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』のほか、シリーズの原点となる2D作品『METAL GEAR』『METAL GEAR 2 SOLID SNAKE』を収録。また、FC/NES版『METAL GEAR』や『SNAKE’S REVENGE』などの関連作品も盛り込まれたコレクションとなっている。
本作はPC(Steam)/Nintendo Switch/PS4/PS5/Xbox Series X|S向けに10月24日発売予定。各プラットフォームでの動作仕様がどうなるかについても関心が寄せられている。たとえば本作収録の『METAL GEAR SOLID 2』および『METAL GEAR SOLID 3』は、過去にリリースされたHD エディション版の移植となることが伝えられていた。同エディション据え置き機版はいずれも解像度720p、フレームレート60fpsでの動作だった。そうした動作環境がそのまま今回のマスターコレクションでも移植されるのか、それとも解像度やフレームレートの向上が盛り込まれるかという点も注目されているわけだ。
しかし、そんな本コレクション作品の動作仕様については、大いに情報が錯綜していた。まず海外メディアNintendo Lifeは実際にゲームに触れての分析として、各タイトルNintendo Switch版は30fpsで動作しているとの見解を伝えた。そして同誌がコナミにPS4/PS5/Xbox Series X版での動作仕様を訊いたところ「元のHDコレクションと同じ仕様」すなわち、720p/60fpsで動作すると解釈できる公式回答があったという。現代のゲームで一般的な動作解像度といえば1080pがベースになるだろう。HDエディションから変わらぬ解像度との報告に、SNS上などでユーザーの落胆の声もあがる状況があった。
Nintendo Lifeと時を同じくして、ほかの各メディアも本コレクションに触れてハンズオン記事を公開。別のプラットフォーム版の作品群も本当に720p動作かどうか、解像度について混乱が生じる事態となった。そしてコナミが本作の動作仕様について再度公式回答するに至った。
海外メディアVGCに向けて、コナミが本作の動作仕様を改めて明白にしている。そちらによれば、以下のような解像度/フレームレートが目標値とされているそうだ。
- 全プラットフォーム(Nintendo Switch除く):1080p/60fps
- Nintendo Switch(ドック使用時):1080p/30fps
- Nintendo Switch(携帯モード時):720p/30fps
つまり、720pでの描画となるのはNintendo Switchの携帯モード時のみであり、ほかのケースでは1080p描画解像度を確保できているそうだ。ただ、今回の一連の混乱はまだユーザーや一部メディアに疑念を残しているようである。本件を取り上げたPC Gamerは「1080pとの対応解像度は出力解像度であり、内部解像度は720pかもしれない」との見解を伝えている。そうした動作仕様含めて『METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION Vol.1』が実際にどのような仕様となるか、発売後に評価が出揃うことだろう。
『METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION Vol.1』は、PC(Steam)/Nintendo Switch/PS4/PS5/Xbox Series X|S向けに10月24日発売予定だ。