『FF16』は割り切って作られてる感。でもFFらしさあり。『AEW: Fight Forever』でケニーを堪能。『A Plague Tale: Requiem』の日本語チェック。今週のゲーミング
Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。395回目です。冷房の匂いが気になる季節です。
ようやく
今週は『A Plague Tale: Requiem』のPS5版が国内発売され、他機種版も日本語に対応したため少しプレイ。なお、日本語非対応との記載がeショップに残っているNintendo Switch版も、日本語が選択可能になっていることが体験版にて確認できました。本作は日本語対応が告知されていたにもかかわらず、PC/Xbox/Nintendo Switch版は非対応にて昨年10月に発売。ただ、PC版のデータ内に日本語字幕ファイルが存在することが判明し、なぜ削られたのかと話題になりました。
国内PS5版の日本語字幕は、基本的には当時のPC版のものと同じ模様。ただ、不自然な翻訳や改行位置などは修正されており、この間にそうした作業がおこなわれていたようです。ちなみにPS5版以外も、修正後の字幕が現在適用されています。修正する方針だけでも当時説明されていれば、少しは受け止めが変わっていたのかも。
by. Taijiro Yamanaka
『ファイナルファンタジー』味
今週は、『ファイナルファンタジーXVI』を遊んでいました。毎作挑戦的なシリーズですが、今回はストーリーを軸にしたアクション重視の作品です。アクションRPGとしてはかなり割り切った作りになっており、キャラクターの強化/カスタマイズ要素などは最低限。ほとんどアクションゲームといっても過言ではないかもしれません。アクション部分については、強力な防御手段も相まって直感的にプレイ可能。ド派手な召喚獣バトルも含めて誰でも遊びやすく、アクションに寄せた作りがストーリー重視な内容と合っていたように感じます。
個人的に『ファイナルファンタジー』シリーズは、最新の技術を使った挑戦的な作品群であり、内容に大きな共通点はないと思っていました。付け加えるなら、RPGであることぐらいでしょうか。ただ不思議なことに、本作のストーリーからはかなりの『ファイナルファンタジー』らしさを感じました。体験版のあたりでは海外ドラマのようだと思っていたのですが、中盤から『ファイナルファンタジー』味が広がり始め、終わった今は『ファイナルファンタジー』を遊んだとしか言えない気がしています。主人公クライヴの視点から物語をしっかり描いた、『ファイナルファンタジー』らしい作品でした。
by. Keiichi Yokoyama
ゴールデンラヴァーズの復活も夢じゃない
今週は『AEW: Fight Forever』をプレイしました。プロレス部分だけを見ると王道のプロレスゲームといった作品であるものの、日本でケニー・オメガが活躍しているときのタイミングで新日本プロレスに夢中になっていた筆者にとって、本作はまさに絶好といった作品です。日本語に対応してくれていることも好印象です。とにかくケニーの格好良い姿を演出したい、という気持ちで、フィニッシュホールドを決めて勝利するだけで楽しい。グラフィックはまったく違いますが、ファミコンの『プロレス』を思い出して少しノスタルジックな気持ちになりました。
ちなみに『AEW: Fight Forever』には、オリジナルレスラーのエディットモードもしっかり完備。ケニーと組ませたいあの日本人レスラーや、デスティーノが技リストの中にあるということで、あのレスラーを作ってみよう……と思っていますが、自分のキャラメイクのセンスのなさを改めて実感。早く格好良いレスラーを作って、キャリアモードにも挑戦してみたいところです。
by. Koutaro Sato
展開が爆速
『ファイナルファンタジーXVI』(FF16)を引き続きプレイしています。個人的には、本作はめちゃくちゃ割り切った作りだなと感じます。ワールドマップは簡易的で、育成要素は簡素化。パーティメンバー管理要素もなければ、謎解きもなし。道中の旅路の演出カットはしばしば。サブクエ内容も構造はほぼ同じ。最近の大作は要素盛りがちですが、本作は徹底して物語とバトルに焦点が絞られている。ちょっとビビるぐらいの割り切りです。
そういう割り切りの結果、すごく濃密な物語体験が可能になっています。所要時間に対して、体験できるストーリーコンテンツが多い。今中盤から終盤ぐらいのフェイズにいる感じですが、ストーリーはゲーム何本分も遊んだ感覚。めちゃくちゃ展開が目まぐるしい。そしてストーリー理解をするための資料も揃ってるので、シナリオを楽しむゲームとしてはウルトラ花丸レベル。一方で、とにかく物語に特化しているので、そこが楽しめない人であったり、いろんな要素があってほしい人には不評になりそうかなとも理解。
とにかく目的が明確で、贅肉がなく細マッチョなゲームという認識。ゲームパートは割り切ってぎゅっとまとめつつ、召喚獣バトル含めたカットシーンの豪華さで、フルプライスの価値をつけているのかなと。最近ではあまりない大作ゲームの作りで面白い。最近の大作ゲームは盛りすぎて内容がグダグダ化している作品も少なくない印象で、そうした時代の流れを研究して作られたのかなと考えています。
by. Ayuo Kawase