『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の雨には“意外といろんな影響”あり。地面の滑り具合や空島ギミックにも影響
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』における「雨」にまつわるさまざまな仕様がプレイヤーから寄せられている。こまかい作り込みや忘れがちな仕様など、雨にまつわる情報が注目されているのだ。
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、Nintendo Switch向けに発売中のアクションアドベンチャーゲームだ。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編にあたる。新作においては、ハイラルの地が突如として天変地異に見舞われる。城は宙へと浮かび上がり、空からは謎の遺跡群が降り注ぐ。大地と大空が広がった世界にて、“右手”に力を宿したリンクがハイラルの異変に立ち向かう。
本作では、前作に引き続いて天候要素も存在。快晴の時もあれば、雨や雷といった悪天候の時もある。そうした天候の変化はゲームプレイにも影響。濡れた崖面が登りにくくなったり、焚き火を起こしてもすぐ消えてしまったりといった経験は、本作プレイヤーの多くが遭遇していることだろう。
雨は上述のような悪影響によって疎ましがられがち。その一方で、特定の武器は水濡れによって攻撃力があがったり、雷属性攻撃の効果が高まるなどプラスの側面もある。ほかにも雨は、忘れられがち、あるいは知らない人も多そうな仕様も秘めているのだ。
たとえば、Redditの本作プレイヤーたちの間で話題となっていたのが「モドレコ発動の際に、雨の一粒一粒も静止して描画されている」との仕様だ。静止した時間のなかでカメラを動かすと、雨粒の位置関係に応じて、奥行きのある描写がなされている。
雨の描画は、多数のパーティクルで緻密に描画するとゲームパフォーマンスに影響が出やすい題材でもある。そのため簡略化された表現で雨を描画する作品もしばしばだ。また、本作では水濡れ判定があり、プレイヤーのカスタム建造物などによってさまざまな雨の遮られ方をする。処理も複雑そうな中「時が止まっても自然な雨描画」が実装されているわけだ。並大抵ならぬこだわりだろう。上述のスレッドでも、こうした実装を称賛したり、どう実現したのかを推察したりする者が見られる。
なお、筆者が実機検証したところ、モドレコ発動中の雨粒はしっかり障害物の後ろに回り込むリアルな描画となっていた。また、プレイ録画で検証したところモドレコ発動時の雨粒は「発動時に静止した雨粒が描画される」のではなく、「そもそも雨天時に降っている雨粒が、実際に停止している」描画プロセスのようだ。
ほかには、「空島から地上に向けて注ぐ滝は、雨が降ると伸びる」との証言もある。水量が増して、地面まで到達する滝があると報告されているのだ。こちらは詳細な作り込みであるほか、一部装備の能力を使えば、空島まですぐ到達できる便利な移動経路ともなるだろう。
ほかに見逃されているかもしれない要素としては「雨が降ると草場といった地面の滑りがよくなる」といった挙動もある。これにより、盾サーフィン時の摩擦が少なくなり、加速や速度のキープがしやすくなる。筆者検証時には、土っぽい地面での速度低下も顕著に緩和されていた。また、ダウンした敵なども滑りやすくなるため、勾配を利用して敵を崖から落とすような戦法も取りやすくなるだろう。ほかには、雨天時にしか出現しない虫なども見逃せない。雨は疎まれやすい。しかし、雨天時ならではの変化に気を配ってみると面白い発見があるかもしれない。
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はNintendo Switch向けに発売中だ。
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