『Starfield』開発者により“同作にない要素”がいろいろ明かされる。宇宙生物に乗れない、地上ビークルもない、でもジェットパックで快適

『Starfield』のディレクターTodd Howard氏が、海外メディアのインタビュー番組に出演。本作に“ない要素”など、さまざまな情報を明かしている。

Bethesda Softworksは、9月6日に『Starfield』の発売を予定している。このたび本作のディレクター兼エグゼクティブプロデューサーを務めるTodd Howard氏が、海外メディアのインタビュー番組に出演。「地上ビークルは存在しない」「Mod制作者にとってパラダイスである」といった、本作のさまざまな情報を明かしている。


『Starfield』は、『The Elder Scrolls』シリーズや『Fallout』シリーズで知られるBethesda Game Studiosが、25年ぶりに手がける完全新作RPGだ。人類が太陽系外に進出している2330年の世界を舞台に、プレイヤーは希少なアーティファクトを求める宇宙探検家集団コンステレーションの一員として、広大な宇宙の星々を冒険する。

本作には100以上の星系に1000以上の惑星が存在し、プレイヤーはすべての惑星について、好きな場所に着陸して探索できるという。惑星によっては高度に発展した都市があり、多彩なクエストも用意されているそうだ。また、プレイヤーキャラクターのカスタマイズ要素も充実。人物のバックグラウンドも設定できるほか、スキルによる強化も可能。そのほか宇宙船にはさまざまなタイプが存在し、カスタマイズ・アップグレードが可能だそうだ(関連記事)。

今回、本作のディレクター兼エグゼクティブプロデューサーを務めるTodd Howard氏がKinda Funny Gamesによるインタビューに対し、本作のさらなる情報を明かしている。まず同氏によれば本作の惑星のうち、生命が存在するのは約10%だという。つまり生命が存在するのは、100惑星程度となるのだろう。本作では、プレイヤーに「どの星に生命、そしてリソースが存在するか」を考えさせる設計になっているそうだ。いわゆるゴルディロックス・ゾーン(ハビタブル・ゾーン)にある星はどれか、といった科学的な視点で星を探させるような狙いがあるという。

一方で何もない惑星からは宇宙における“the magnificent desolation(壮大な孤独感)”が感じられるといい、その星に降り立った唯一の人間であるという実感も楽しんでほしいとのことだ。なお本作は自動生成で惑星を構築しつつ、都市などの個々のロケーションやクエストを手作業で開発して惑星に散りばめているという。ちなみにTodd氏は、過去のIGNのインタビューにて“手作業で開発されたコンテンツが『The Elder Scrolls V: Skyrim』と『Fallout 4』をあわせたボリュームよりも大量にある”と明かしていた。


そのほか今回のKinda Funny Games のインタビューでは、Todd氏にさまざまな質問がぶつけられ、本作に“無い”要素が明かされている。たとえば本作では陸上ビークルは存在せず、惑星にいる原生生物に搭乗することもできないという。代わりにブーストパック(boost pack)が存在し、空を飛びながら移動する手段になっているとのこと。またブーストパックを含め、本作は歩いて移動するのが快適なデザインになっているそうだ。

そのほかTodd氏によれば、本作には「釣り」は存在しないという。同氏は釣りの定義によるとしつつ、魚を竿で釣りあげるようなアクティビティは用意されていないと述べている。一方で“魚を殺す”ことは可能と示唆されており、魚のような宇宙生物は登場するのかもしれない。

そしてTodd氏はインタビューの後半で、Modについても言及している。同氏いわく、本作はMod制作者たちにとって楽園(paradise)のような環境だという。さらに同氏は、ModやModコミュニティはBethesda Game Studios(以下、Bethesda)作品のDNAを構成しているとコメント。またTodd氏は、単にMod制作を可能にするだけでなく公式によるサポートも重視していると説明した。Mod制作者たちが趣味だけでなく仕事にもできるような環境づくりを目指しているという。


Todd氏の述べるように、Bethesdaの手がけてきた『The Elder Scrolls』および『Fallout』シリーズのシングルプレイ作品は、Mod制作が盛んにおこなわれている点も特徴。新規IPとなる本作『Starfield』でもMod制作に向けたサポートが予定されており、そうしたDNAが受け継がれるようだ。今回のインタビューでは本作で“できないこと”もいくつか明かされたかたちとなったが、Mod制作者によりそうした機能が創り出される可能性もありそうだ。本編だけでも大きなボリュームとなりそうな本作ながら、発売後にユーザーの手で制作されていくコンテンツも注目されるところだろう。

『Starfield』は、PC(Steam/Microsoft Store)/Xbox Series X|S向けに9月6日発売予定。Xbox/PC Game Pass向けにも提供される。また、Premium Edition以上のバージョンを予約購入すると最大5日間の先行プレイが可能。予約特典としてゲーム内アイテムが含まれる「Old Mars Skin Pack」も用意されている。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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