対話カードバトル+ループ高校生活『春待ちトロイダル』Steam体験版公開。卒業まで10日間のループをトークで打破

ゲーム制作サークルさめさめサメーションは6月19日、『春待ちトロイダル』体験版を公開した。『春待ちトロイダル』は、10日間を繰り返し対話カードバトルによって無事に卒業式を目指す、対話カードバトル要素のあるループ型ADVである。

ゲーム制作サークルさめさめサメーションは6月19日、『春待ちトロイダル』体験版を公開した。Steamのストアページから無料でダウンロード可能。体験版では、ゲーム序盤がプレイできる。

『春待ちトロイダル』は、10日間を繰り返し対話カードバトルによって無事に卒業式を目指す、対話カードバトル要素のあるループ型ADVである。本作の舞台は、長い歴史と伝統をもつ離島「隆ヶ島」。隆ヶ島には土地神様への信仰が存在しており、ある高校のクラスでは土地神様に関連したちょっとした出来事が起こっていた。

本作の主人公は、社会人として働いていた28歳の人物だ。ある日主人公は、悪魔に謎の空間へ呼び出され、卒業式10日前の高校のクラスへ転入し、無事に卒業式を迎えることになる。しかし、別人の姿で高校へ通う主人公には、10日後に発生する事件が待ち受けていた。都会とは異なる隔離された島の空気。土地神様信仰と、3年前のおまじない。悪魔の言葉に隠された真実。12名のクラスメイトたちも登場。主人公は10日間の高校生活をループし、隆ヶ島と悪魔の謎を解き明かしていく。


主人公は同じ時間を繰り返す中、対話を武器に無事卒業式を迎えようとする。本作では、1日が6回の行動ターンによって構成されている。プレイヤーはターン毎に、勉強/運動/遊び/体育館/プールなど場所や時間に応じたコマンドを選択。行動によってクラスメイトとの関係性を強めると、ストーリーを進行させられるそうだ。

行動の中でも、対話では任意のクラスメイトとの会話がカードバトル形式で展開される。主人公とクラスメイトたちは、それぞれ8枚のトークカードによるデッキを所持している。カードバトルでは、互いにデッキから選出されたランダムな4枚の手札を使用。ターン毎にカードを1枚ずつ出し合い、大きな数値のカードを出した方の勝利となる。ターンごとの判定で主人公が勝った場合には会話が盛り上がったとして、そのターンのカードの合計値が関係性ポイントに加算。負けた場合には話を盛り上げられなかったとして、そのターンのカードの合計値がメンタルダメージとなる。対話では、クラスメイトはテンションなどによってカードを使い分けるほか、使い切りの対話スキルやボーナス得点といった仕組みも用意されている。基本的なルールはシンプルながら、上手く対話を切り抜けると、クラスメイトとの関係性を大きく深められるわけだ。

 


また本作には、主人公の強化要素が存在する。ループ内では、行動によって話題発掘/トーク力強化ポイントが溜まると、新しいトークカードの獲得や所持しているトークカードの強化が可能。主人公のトークデッキは、編成によってカードを入れ替えられる。さらに各ループの終了時には、プレイ状況に応じてポイントを獲得。悪魔にポイントを支払うことで、基礎能力やポイント獲得量を引き上げるパラメーターや初期デッキの強化、対話スキルやループアビリティの獲得などができる。ループを重ねてより多くのポイントを集め、トーク力を強化することで、真相の解明と事件の解決を目指すのだろう。


本作を手がけているのは、さめさめくん氏によるゲーム制作サークル・さめさめサメーションだ。公式サイトによると、サークルメンバーはさめさめくん氏のみであるものの、本作の制作には複数名が参加。本作がサークルの初開発作品となるようだ。今回公開された体験版は、本作の序盤を収録したものだという。具体的には、2週目の途中までがプレイ可能となっている。ゲーム序盤のストーリーや、ドット絵で描かれた12名のクラスメイトたち、基本的なシステムなどが確認可能。対話カードバトルと離島の高校生活に隠された謎の一端が描かれていた。製品版では、ループを攻略するゲームプレイに期待したい。

『春待ちトロイダル』体験版は、SteamのストアページにてPC向けに公開中だ。また製品版は、PC(Steam)向けに配信予定。体験版内の記載によると、製品版の価格は800円ほどで、7月末から8月頭のリリースが予定されているようだ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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