『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にて、今度は“レーザー光線で奏でる楽器”が発明される。物騒な見た目と繊細な音色
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にて、国内外のユーザーたちがゾナウギアを用いて楽器を作成し、その音色をSNS上に投稿している。「杭」と「光線の頭」を用いた“レーザー光線で奏でる”オルゴール風楽器は、幅広いメロディーを聴かせてくれるようだ。
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、Nintendo Switch向けに発売中のアクションアドベンチャーゲームだ。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編にあたる。新作においては、ハイラルの地が突如として天変地異に見舞われる。城は宙へと浮かび上がり、空からは謎の遺跡群が降り注ぐ。大地と大空が広がった世界にて、“右手”に力を宿したリンクがハイラルの異変に立ち向かう。
本作における右手の力のひとつが「ウルトラハンド」だ。物体同士を繋げたり、さまざまな機能をもつゾナウギアを組み合わせたりして、幅広いものづくりが可能。攻略の上でウルトラハンドの世話になるケースも多く、ちょっとした装置を作り謎解きに使うシーンや「自動殺戮マシンを敵陣に送り込む」といったプレイまで可能だ。
そしてウルトラハンドを“芸術”に利用する試みもある。今回注目を集めているのはゾナウギア「杭」だ。杭は、地面や壁といったウルトラハンドで物体を接着できない場所に刺すことが可能。打ち込まれた杭はしっかりと固定されるため、ものづくりの際の土台として活躍する。一方で杭は“楽器”としても注目されつつある。
6月10日に投稿された上記ツイートでは、ユーザーMaxo氏がある発見を報告。光線の頭のゾナウギアのレーザーといった攻撃を杭に当てると、杭の状態により音程に違いが生まれることを説明している。杭が出ている部分が短ければ高い音が鳴り、長ければ低い音が鳴るといった具合だ。そして同日、別のユーザーが上記ツイートをもとにさらなる発見を報告。下記ツイートにて、杭と杭を組み合わせることでさらに広い音域を調整できることを伝えている。
こちらのユーザーは光線の頭や大きなタイヤといったゾナウギアなどを組み合わせて『Undertale』のBGMの一節を自動で演奏できる装置を設営している。地面から出る杭の長さに加えて、杭2つをウルトラハンドで組み合わせることで音程を調整。さらに杭の間隔によってメロディーのテンポを調節している。ゾナウエネルギーの許す限り、自動で一節をループ演奏し続ける仕組みだ。レーザー光線などを用いた物々しいつくりとなっているものの、繊細な音色を聴かせてくれる。
光線の頭と杭でオルゴールのような装置を作る遊びは国内外のユーザーに浸透し始めており、ユーザーらはさまざまな演奏を披露している。たとえば下記Redditユーザーはアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」におけるBGMの一節を再現している。
そのほか『ゼルダの伝説』シリーズ過去作における楽曲を再現するユーザーも見られる。Twitterユーザーのコディー氏は「ロンロン牧場(エポナの歌)」を演奏。ウマナリ楽団に勝手に参入するかたちで見事にメロディーを奏でている。また空島のギミックを利用してぐるぐると回りながら「風車小屋(嵐の歌)」を奏でるユーザーも。杭は音域・テンポを調整可能なため、さまざまな楽曲を実現できるようだ。
謎解きや戦闘兵器だけでなく、楽器づくりまで可能なウルトラハンドとゾナウギア。それを実現している、杭の長さによる攻撃時の音の違いまで用意された本作の作り込みも注目されるところだろう。今後もレーザーを用いたやや物騒な“ゾナウギア楽器”により、多彩なメロディーが奏でられていくかもしれない。
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はNintendo Switch向けに発売中だ。
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