『ペルソナ3 リロード』開発者、『フェス』と『ポータブル』での追加要素は含まれないと明言。オリジナル版を現代向けに1から再現リメイクするため
アトラスおよびセガは6月12日、『ペルソナ3 リロード(Persona 3 Reload)』を正式発表し、2024年初頭に発売すると告知した。記事執筆時点で発表されているプラットフォームはXbox One/Xbox Series X|S/PC(Windows)。Xbox Game Pass加入者向けにも提供される。
本作では『ペルソナ3 フェス』および『ペルソナ3 ポータブル』に存在した、『ペルソナ3』オリジナル版への追加要素が含まれないという。米IGNのインタビューにて、『ペルソナ3 リロード』のプロデューサーを務める新妻良太氏が伝えている。
『ペルソナ3 リロード』は、『ペルソナ3』をベースとしたリメイク作品である。オリジナルの『ペルソナ3』は、アトラスから2006年にPS2向けソフトとして発売された、ジュブナイルRPGだ。同作の舞台は、1日と1日の間に影時間という隠された時間が存在する世界。深夜0時から始まる影時間は普通の人間には知覚できず、影時間に出現する怪物シャドウとペルソナ使いたちの戦いが人知れずおこなわれていた。主人公は、私立月光館学園に転入してきた高校2年生だ。あるとき彼は影時間に迷い込み、ペルソナ能力に覚醒。シャドウ討伐とタルタロス探索を目的に活動する特別課外活動部へと入部することになる。
ゲームとしては、敵の弱点を付くと追加ターンが得られるターン制バトルや、キャラクターとの関係性が強さにつながるシステムなどが搭載。高校生としての日常と、影時間での戦いが描かれていく。また『ペルソナ3』のバリエーションとしては、本編後の後日談を追加した『ペルソナ3 フェス』や、女性主人公を追加した『ペルソナ3 ポータブル』などが存在。2023年には『ペルソナ3 ポータブル』のリマスター版も発売された。
一方で今回発表された『ペルソナ3 リロード』には、『ペルソナ3 フェス』および『ペルソナ3 ポータブル』に存在したオリジナル版への追加要素が含まれないという。米IGNのインタビューに対して、『ペルソナ3 リロード』にてプロデューサーを務める新妻良太氏が明かしている。
新妻氏によると『ペルソナ3 リロード』の基本コンセプトは「オリジナル版『ペルソナ3』のリメイク」であり、オリジナル版での体験の再現を軸にして取り組まれたという。また同氏は現時点では詳細を明かせないものの、『ペルソナ3 リロード』ではすべてを1から作り直したとも説明。ボイスの新規収録や、イベントシーンなどの新規追加もおこなわれたそうだ。音楽面でも新規楽曲やアレンジされた楽曲が用意されるそうで、今後順次情報が明かされていくそうだ。
なおインタビューには『ペルソナ3 リロード』にてチーフディレクターを担当する和田和久氏も参加。同氏は『ペルソナ3 リロード』では、オリジナル版のすべてを残しつつ、すべてを現代向けにアップデートするという開発方針がとられたことを伝えている。シリーズ最新ナンバリング作品となる『ペルソナ5』に合わせるかたちで、グラフィックやシステムが刷新されているとのことだ。
『ペルソナ3 リロード』では、公式発表によると新たな3DグラフィックやUIが導入。4K解像度およびフレームレート60fpsに対応し、細部におよぶ調整などによって遊びやすく進化しているという。またストーリー面では、 キャラクターのサイドエピソードやかけあいのセリフ、ボイスシーンなどが追加。オープニングも含めて、作中のアニメについてもすべて新規で制作されているとのこと。
そうして1から入念に作り直されたというだけに、『ペルソナ3』の要素を軸に開発リソースが注力されたのだろう。今回『ペルソナ3 フェス』および『ペルソナ3 ポータブル』でのオリジナル版への追加要素が、『ペルソナ3 リロード』にて用意されないことが明かされたかたちとなる。今後両作での追加要素が『ペルソナ3 リロード』向けに用意されるかどうかは現時点で不明。続報にも注目したいところだ。
『ペルソナ3 リロード』は2024年初頭に発売予定。現時点で公式サイトにて発表されている対応プラットフォームは、Xbox One/Xbox Series X|S/PC(Windows)。Xbox Game Pass加入者向けにも提供予定だ。