「ポケモン ホーム」アプデ後に「パッチールのブチ模様」が統一されているとの報告。どうなるぶちパンダの個性
株式会社ポケモンは5月30日、「Pokémon HOME」の最新アップデートVer.3.0.0を配信開始した。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』(以下、ポケモンSV)への対応を果たしたほか、新たな機能追加などがおこなわれている。そうした中で「パッチール」のブチ模様がひっそりと統一されているとの報告が寄せられ、ユーザー間に混乱を招いている。
「Pokémon HOME」は、「すべてのポケモンが集まる場所」をコンセプトに、『ポケットモンスター』シリーズのポケモンを預かるクラウドサービスだ。各タイトルと連携することで、ポケモンをボックスに預けるように管理できるほか、図鑑機能や交換機能などを使用することができる。
最新アップデートVer.3.0.0にて本サービスは『ポケモンSV』に対応。一部ポケモンを同作に連れていくことができるようになった。そのほか「わざ思い出し機能」などの新機能も実装された。一方で公式発表のない変化があったことがユーザーにより報告されている。アップデート後にはパッチールの体のブチ模様が「Pokémon HOME」上のグラフィックではすべて統一されているという。
パッチールとは、ノーマルタイプのぶちパンダポケモンである。パッチールは『ポケットモンスター ルビー・サファイア』にて初登場したポケモンで、可愛らしいブチ模様とゆるいキャラクターが特徴だ。そして、作中の図鑑説明では「世の中にいるパッチールはみんな違うところにブチ模様がある」「同じブチ模様のパッチールが偶然に出会う確率が40億分の1以下」とされる。これまでのパッチールは、たしかに個体ごとに変化するブチ模様を有していた。
パッチールのブチ模様はポケモンが生成される際に決定される、いわゆる隠しパラメータによって決定されるという。パッチールは直近の作品では『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』(以下、ポケモンBDSP)および『ポケモンGO』で登場。両作ともに「Pokémon HOME」に対応しているものの、パッチールは両作から「Pokémon HOME」に移動させられない。また「Pokémon HOME」から『ポケモンBDSP』にパッチールを移動させることもできない。この理由は公式に明かされていないものの、ブチ模様を決める隠しパラメータにおける技術的な問題による影響と見られる(関連記事)。
一方で、それより過去のシリーズ作品から「Pokémon HOME」にパッチールを連れてくることは可能。これまで「Pokémon HOME」内のグラフィックでは、パッチールのブチ模様も捕まえた作品において決まった模様がそのまま反映されていた。しかし今回のアップデートVer.3.0.0にて、同サービス内でのグラフィックにおいてブチ模様が統一されていることが報告されている。
こうした変更により、ユーザー間ではパッチールのブチ模様が個体ごとに異なるというシステムそのものが廃止されるのではないか、といった懸念が生じている。ブチ模様が統一されれば、技術的な問題が解消されて『ポケモンBDSP』や『ポケモンGO』と「Pokémon HOME」間でパッチールが行き来できるようになる可能性はあるだろう。しかし過去作においては、好みのブチ模様のパッチールを狙って途方もない厳選をしていたユーザーも一部見られ、もしブチ模様が統一される場合、そうしたユーザーの心境は計り知れない。
いずれにせよ「Pokémon HOME」Ver.3.0.0で報告されているパッチールのブチ模様統一は、公式に案内されておらず新たな仕様か不具合かも不明だ。またパッチールのブチ模様が統一されたのは「Pokémon HOME」内でのグラフィック上の表示であり、今後のシリーズ作品でブチ模様の違いがシステム上廃止されるかどうかも不明。今後のパッチールの処遇については、公式からの説明を待つほかないだろう。