対戦格闘ゲーム『メルティブラッド:タイプルミナ』PS4/PC向けに最新アプデ配信開始。ロア以外のキャラクターがまるっと強化
Project LUMINAは5月31日、情報番組「メルブラ情報局【5月31日】」内にて『メルティブラッド:タイプルミナ(MELTY BLOOD: TYPE LUMINA)』の最新情報を公開した。番組中にPlayStation 4/PC(Steam)向けに配信されたVer.1.43では、多数のキャラクターを対象としたバランス調整が実施。なおXbox One版およびNintendo Switch版については、後日のパッチ配信となるそうだ。
『メルティブラッド:タイプルミナ』は、フランスパンが手がける2D対戦格闘ゲーム『メルティブラッド』シリーズの最新作である。本シリーズにおいては、これまで『月姫』を原作として、キャラクターたちの戦いやストーリーが描かれてきた。本作『メルティブラッド:タイプルミナ』では、『月姫』のリメイク版『月姫 -A piece of blue glass moon-』を原作に据え、グラフィックやシステムを刷新。現在22名のTYPE-MOONのキャラクターたちが、プレイアブルキャラクターとして登場し、新たな戦いが繰り広げられている。また要素としては、奈須きのこ氏によるキャラクターたちのストーリーやロールバック方式を採用したオンライン対戦、ボタン連打でコンボが完走できるシステムも特徴だろう。
放送内では「EVO 2023」の直前ということもありキャラクター弱体化はないと前置いた上で、調整内容が公開されていった。キャラクターの調整ではロアを除いて、全キャラクターが調整対象となっている。放送内のフランスパンの芹沢鴨音氏のコメントによると、調整の意図としては戦いやすく、使いやすくすることがメインにあるという。キャラクターの使用感はそんなに変わっておらず、楽しく遊べるような調整になっているのではないかとも語られた。中でも、遠野志貴/翡翠/琥珀/有間都古/セイバー/死徒ノエル/マシュ/牛若丸/巌窟王などについては、大きな調整となっているようだ。
具体的な調整としては、まず遠野志貴については、バックステップの無敵時間が伸び、ガード不能のブローバックエッジ 立ちCの発生が早くなっている。さらに必殺技「閃走・六魚」がヒット時に着地キャンセル可能。必殺技「閃鎖・八穿」は成立時の攻撃が無敵技扱いではなくなっている。ブローバックエッジ 立ちCについては、遠野志貴は崩しの手段が投げに依存していたため、今回の調整が加えられたようだ。
有間都古については、投げのダメージ補正が軽く調整された。有間都古の投げは、過去のアップデートでダメージ補正が調整され、ダメージが下げられた経緯がある。芹沢鴨音氏によると、当時と比べて現在はキャラクターの性能の基準が上がっており、補正が下がりすぎていたために、調整対象となったそうだ。また必殺技「ちょうしんちゅう」のダメージ増加のほか、EX必殺技「れんかんたい」の一段目の攻撃判定が前方向に拡大し、発生が早くなるといった調整もおこなわれている。
死徒ノエルについては、必殺技「串刺しの豚」の硬直が短縮されているほか、しゃがみBが下段判定化。EX必殺技「串刺しの鳩」の硬直が短くなり発生が早くなるなど、立ち回りの自由度向上を目的とした調整となっているそうだ。マシュについては、必殺技「バンカーシュート」の攻撃判定が前方向に拡大し、しゃがみBが下段化。必殺技「ハイアングル・トランスファー」の着地時の攻撃判定の前方向への拡大など、多数の調整が実施されている。
また牛若丸および巌窟王については、実装後初のアップデートということもあり、多数の調整が実施。牛若丸については、必殺技「縮地・天歩」など演出上消えている技に無敵時間が追加。ダッシュの移動速度などが調整されており、今まで以上に自由に立ち回れるという。巌窟王については、多数の技の判定が大きく調整されている。調整意図としては、見た目と判定の差が大きかった部分について、調整がおこなわれたのだという。判定の調整によって、直感的に動かしやすくなっているとのこと。紹介していない多くの技にも調整が実施されているので、全容については公式サイト内の画像を確認してほしい。
また全体の調整やバグ修正なども実施されている。大きな変更としては、PS4版/Xbox One版を対象に、垂直同期のオン/オフ機能が追加された。両バージョンにおいては垂直同期を切ることで、ティアリングが発生しやすくなる代わりに、表示遅延が軽減されるという。芹沢鴨音氏のコメントによれば、体感では1フレーム程度軽減。大会への出場を目指すなど、“ガチな”プレイヤー向けの調整となるようだ。またバグ修正では、シールド成功/相殺中に暗転演出が入った際の、シールドカウンターと相殺の不具合などが修正された。システム面では、トレーニングモードにおけるムーンアイコン設定が1P/2Pで個別に設定可能に。200個以上の新規称号追加なども実施されている。
そのほか芹沢鴨音氏のコメントによると、ロアについては強化は難しかったのだという。強化をしようと思うと、何かを上げて何かを下げるというような調整になってしまう。「EVO 2023」の前かつユーザーへの影響が大きいこともあり、今回のバランス調整は見送られたそうだ。バランス調整はおこなわれていないものの、一部音声の音量が少し上げられている。一部セリフが少し聞き取りづらかったため、今回の調整となったそうだ。
『メルティブラッド:タイプルミナ』は、PS4/Xbox One/Nintendo Switch/PC(Steam)向けに、通常版は定価税込7480円で発売中。Ver.1.43の配信状況はプラットフォームごとに異なるものの、PS4/PC(Steam)版では本日より配信されている。