沖縄離島ADV『イハナシの魔女』コンソール版発表、4月28日配信へ。自称魔女と共同生活をおくる高評価王道ボーイミーツガール

ケムコは4月21日、『イハナシの魔女』コンソール版を発表し、4月28日にリリースすると告知した。対応プラットフォームはPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch。

ケムコは4月21日、『イハナシの魔女』コンソール版を発表し、4月28日にリリースすると告知した。対応プラットフォームはPlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch。通常価格は税込2860円で、配信記念の10%オフセールも実施される。またコンソール版には、PC(パッケージのみ)版に付属していた設定資料集と、DLCなどとしてリリースされた冊子「Append」の内容も収録されている。

『イハナシの魔女』は、天涯孤独の少年が沖縄の離島で魔女と共同生活をおくる、青春ファンタジーノベルゲームだ。本作の主人公である西銘光は、幼い頃に両親を亡くし、叔母夫婦のもとで学校へ通っていた。高校1年生の春、光は叔母から祖父の家で暮らすようにと言われ、1人で沖縄の離島へと渡る。しかし、光が人口1000人にも満たない渡夜時島へたどり着くと、祖父は海外へ移住していた。叔母も音信不通になっており、祖父の家には入ることすらできない。光は叔母夫婦から捨てられ、天涯孤独になったのだ。

途方に暮れた光は、ひとまず野宿をしようと夜のサトウキビ畑へ足を踏み入れる。すると、そこには小屋を立ててヘビを焼く奇妙な少女がいた。光は不思議な出会いをきっかけに、自称魔女のリルゥと共同生活を開始する。リルゥの扱う異界の魔法と、彼女が島へやってきた目的。渡夜時島に隠された秘密と謎の風習。孤独な少年少女のささやかな日々は、やがて大きな闇へ飲まれていく。伝奇を交えた王道のボーイミーツガールが紡がれる。



光とリルゥの離島での暮らしは、ノベルゲームとして展開される。本作は、大きなシナリオの分岐などが存在しない、1本道のノベルゲームとなっている。イラストやBGM、ボイスなどの演出と共にテキストを読み進めていくことで、2人の行末が描かれていくのだ。想定プレイ時間は10時間ほどとされており、早ければ1日で読み終えられるだろう。

本作は、「ラブコメに始まり切ない感動のストーリーに終わる、という王道ボーイミーツガールをどこまで磨くことができるか?」「令和のボーイミーツガールとは何か?」といったコンセプトを突き詰めて制作されているという。そのためか、本作のシナリオは読みやすいテキストによって、ストーリーがテンポよく進行。ラップバトルやアイドルゲーム風などのコミカルな展開や演出をはさみつつ、王道のボーイミーツガールが繰り広げられる。登場人物としては西銘光とリルゥ以外に、島の名家の娘で東京で叶えたい夢を持つ少女・赤摘明や、素手でサーフボードを割れるが仕事はうまくいかない比嘉紬なども登場。彼女たちにもスポットを当てつつ、密度の高いシナリオが展開されていく。本作には、開発者自身の手で磨き抜かれたストーリーが待ち受けているのだ。また本作には、本編以外に伝奇要素を補足する小さなエピソード群なども収録されている。

本作を手がけているのは、国内の同人ゲーム制作サークルFragaria(フラガリア)だ。過去作としては、ノベルゲーム『カガミハラ/ジャスティス』をリリースしている。本作『イハナシの魔女』においては、2022年8月13日にコミックマーケット100内にてPC向けのパッケージ版が初頒布。その後8月20日からは、PC(Steam/BOOTH)向けにダウンロード版などが配信されてきた。Steamのユーザーレビューでは、174件中98%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得。ユーザーレビューを見る限り、心を揺さぶる展開や王道なボーイミーツガールのストーリーが、プレイヤーからの高い評価へ繋がっているようだ。

『イハナシの魔女』コンソール版では、そんなプレイヤーから支持されてきた本作が、コンソールでもプレイ可能になる。コンソール版では、PC用パッケージ版に収録されていた設定資料集が収録。2022年末に開催されたコミックマーケット101で初頒布された冊子「Append」内の小説が、ゲーム仕様の電子書籍形式で収録されるという。コンソール版には、本編の内容に加えて設定資料や後日談のエピソードなどが、すべて収められているわけだ。なおコンソール版は、ケムコからの発売となる。同社がインディー/同人作品などの移植を手がけるのは珍しいが、同社公式アカウントのツイートによれば「PC版をプレイした弊社ADVチームのスタッフが、ぜひ家庭用ゲーム機へ移植させてください!」と頼み込んだとのこと。熱意のこもった移植に期待したいところだ。

『イハナシの魔女』コンソール版は、4月28日に通常価格税込2860円でリリース予定。対応プラットフォームはPlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch。配信開始記念として、PS4/PS5/Nintendo Switch版では5月18日まで、Xbox向けには5月13日まで10%オフセールが実施される。PS向けのセールはPS Plus会員のみとなる。また『イハナシの魔女』は、PC(Steam/DLsite/BOOTH)版が配信中だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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