少女濃霧さまよいゲーム『午前五時にピアノを弾く』発表。『ナツノカナタ』開発者が描く、選択肢で朝の霧を歩く少女の散歩
国内の個人開発者Kazuhide Oka氏は3月28日、『午前五時にピアノを弾く』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、2023年リリース予定。発表にあわせて、公式サイトが公開されている。
『午前五時にピアノを弾く』は、少女が朝の濃霧の中をさまよう、短編テキストADVである。本作の舞台は、朝の早い時間に時折濃霧が立ち込める町だ。町では、誰かが霧の濃い日に出かけて帰ってこなかったという噂話も時々囁かれており、霧の朝に出かける人はあまりいない。一方、主人公の少女は霧が好きで、霧の朝にはいつも散歩に出かけていた。彼女は、幼い頃から家族とログハウスに住み、霧と同じぐらい家や草木の匂いも気に入っている。しかし、もうすぐ引っ越しでログハウスを出ていくと決まっており、過ごした時間を忘れたくないと思っていた。今日も彼女は、自分でもわからない何かに惹かれ、霧の中をさまよい歩く。
少女は霧の出ている朝に出かけ、さまざまなものと出会う。彼女が霧の中で何かと出会った際には、2択の選択肢が提示される。少女には、眠気/渇き/狂気/充電の4つの状態が存在。選択肢によって状態が増減し、すべてが上限に達しないまま午前8時を迎えられれば、物語が進行する。たとえば、霧の中で線路と出会った際には、遠くからやってくるモノを寝そべって待つ(時間+15、眠気+3)、立ち去る(時間+10、渇き+2)のどちらかを選択する。プレイヤーは、経過する時間と少女の状態を考慮して選択肢を選び、物語を進めていくのだろう。
本作には、4名が携わっているようだ。まず企画・制作・シナリオをKazuhide Oka氏が務めている。同氏の過去作としては、『ナツノカナタ』で企画・制作・シナリオを担当。なお『ナツノカナタ』は、記事執筆時点でSteamのユーザーレビュー656件中96%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得している。プレスリリースによると、『ナツノカナタ』は20万ダウンロードを突破しているそうだ。
また本作ではイベントプランニングをAoki氏、キャラクターデザインおよびメインビジュアルをフィーナ氏、楽曲を奏乃-Kano-氏が担当。4名により制作が進められているようだ。Kazuhide Oka氏のツイートによれば、本作は少女が霧の中を歩き、さまざまなものと出会い、また思い出す、短編小説のようなゲームであるという。
『午前五時にピアノを弾く』は、PC(Steam)向けに2023年リリース予定だ。