『ブルーアーカイブ』障害メンテで“第2次ヤケクソ補填”が発生。補償と事情説明の手厚さで、発表文が超ロングに
ネクソンおよびYostarは3月23日、『ブルーアーカイブ』で実施したメンテナンスの経緯および補償について発表した。同作では3月22日にログインしづらい状況が発生し、臨時メンテナンスを実施。結果として長時間メンテが続くことになり、ユーザーから「ヤケクソ補填」ともいわれる対応が実施され注目が寄せられている。
『ブルーアーカイブ』は、韓国のNEXON Gamesが開発するiOS/Android向けの「学園×青春×物語RPG」だ。国内ではYostarが運営を担当している。本作の舞台となるのは、多数の学園が集まり構成された学園都市「キヴォトス」だ。プレイヤーは、都市を統括する連邦生徒会長の任命により、連邦捜査部「シャーレ」の顧問すなわち“先生”として、キヴォトスに赴任。生徒たちと交流を深め、青春あり、バトルありの思い出のページを重ねていく。
本作に向けては、3月22日に新アップデートが配信。「新任教師ガイドミッション」のリニューアルや、過去に開催された各ガイドミッションの常設化なども盛り込まれている。同アップデートに伴い、22日11時から19時まで定期メンテナンスが実施。メンテナンスが終わり、プレイヤーたちが続々と本作に集った。そこで、ゲームに繋がりづらくなる障害が発生したのだ。突発的な接続障害に運営側は臨時メンテナンスを実施。22日21時半から23時頃にかけて1回目のメンテナンスが、翌23日1時半から20時にかけて2回目が実施された。定期メンテナンスも含めれば、短時間のサービス再開も挟んで約33時間にわたる長時間のダウンタイムとなったわけである。
メンテナンスが明け、いかなる対応がなされるのか注目が寄せられるなか、運営側により本作公式Twitter上で謝罪の声明および対応が発表された。その内容が、とにかく多方面に充実しているのである。まず、注目したいのは発表が記された画像の長さだ。ピクセル数にすれば、縦に4096ピクセルの長さ。筆者のPC環境で定規をもちいて測ってみたところ、約76cmとなった。その中に、みっちりと今回の経緯説明や、大量の配布補償アイテムの内訳、そして今後の対策などについて記されている。
まずは経緯説明として「何が起きていたのか」が分刻みで記述されている。サーバーの増設を実施するも障害が続き、さらなる長時間の臨時メンテナンスが決断されたかたちとのこと。原因としては、新たに実装されたガイドミッション関連機能が予想外の負荷をデータサーバに与えたためのようだ。また、一連のメンテナンスの間にはサーバー増強のほか、ログイン順番待ち機能導入・データベース関連の改善・不具合の原因調査および対応などが実施されたという。極めて短期間に多数対策を打ち出したかたちだ。透明性の高い情報開示により、内部での必死の対策がおこなわれていた様子がよく伝わる。
そして、ユーザーたちの注目が寄せられているのが今回のトラブルの補償、いわゆる“詫び石”だ。まず目玉となるのは、ゲーム内通貨「青輝石」の配布である。青輝石は本作におけるガチャ要素である「募集」の実行などに利用される。こちらが、補償として3000個配布された。青輝石は、単価の低いお得な買い方であっても1個あたり約1.5円。すなわち、4500円相当が配布されたわけだ。さらには、募集を回せるチケットやイベントアイテムなどが大量配布。かえってユーザーに心配されるほど大量の補償が実行されている。こうした補償内容は「ヤケクソ補填」とも呼ばれ、Twitterでは一時期同ワードがトレンド入りすることとなった。
「ヤケクソ補填」が実施されたのはこれが初めてではない。昨年10月に本作では、ゲーム内イベントの報酬量が意図しないほど多い状態でリリースされてしまい、緊急下方修正を実施。ユーザーの反発を受けて、統括プロデューサーのキム・ヨンハ氏による謝罪の声明が公開されるとともに、大量のアイテム配布が実施されていた。そのあまりの配布量をユーザーたちが、「ヤケクソ補填」との言葉で表現していたのだ。
今回の一連のメンテナンスにおいてはいわば「第2次ヤケクソ補填」が実施されることとなった。徹底した詳細な事情説明とあわせて、運営側のユーザーに対してできる限りの対応を尽くす姿勢がうかがえる。なお、今回の発表ツイートをもう一度引用するので、その長さに興味のある方は画像をクリックしてみてほしい。