『原神』ディシアの性能に「なんとかして」との声があがる。攻撃・防御どちらもなんとかして
『原神』の海外ユーザーの間で、バージョン3.5からプレイアブル・キャラクターとして追加された「ディシア」のキャラ性能に関する議論が勃発。#Fixdehya(ディシアに救済を)なるタグがTwitterトレンドに入る事態となっている。
ディシアは、miHoYoが開発・運営するオープンワールドARPG『原神』のバージョン3.5から晴れてプレイアブルとして登場したキャラクターだ。ディシアは本作における第三章“スメール”を彩る重要メンバーの最後の一人として、最高レアリティの星5キャラクターとして実装がなされた。炎元素範囲ダメージを与えつつ味方へのダメージを肩代わりし、ノックバックによる中断を無効化させる領域を展開できるサポートタンク・アタッカーとして注目を集めたが、一部ユーザーのあいだではディシアの性能に不満の声が出ているようだ。
不満の声を露わにしたTwitterユーザーたちのあいだでは、#Fixdehyaなるタグが流行しトレンド入り。訳するならば「ディシアを直して」あるいは「ディシアに救済措置を」といった意味合いになるだろう。こうしたタグで多数の意見が寄せられた背景には、ディシアの運用のしづらさがあるのだろう。ディシアは元素爆発である「炎哮獅子咬」を使用すると炎元素をまとった自動攻撃をおこなうことができる。しかし、攻撃自体には通常攻撃判定がないため、仕様上ほかキャラクターとの連携が取りづらい。これが彼女をパーティー内で運用していく上での難しさの一つとして挙げられている。さらに各種ダメージ倍率もほかの星5キャラクターたちと比べると劣っており、火力不足に不満を露わにするユーザーもいるようだ。
また、タンクとしての能力の問題点も指摘されている。ディシアは戦闘天賦である領域を展開すると戦闘中の味方のダメージを最大56%肩代わりする能力も持ち合わせており、ディシア自身は体力が減ると20秒毎の自動回復能力を持つ。そのため味方の痛みを引き受けるという、キャラクター性として彼女らしさが溢れるサポートタンクとしての運用も可能となっている。しかし一部ユーザーのあいだでは、この能力に関しても不満の声が出ているようだ。というのも、本作では攻撃を一部除き完全にシャットアウトするシールド付与キャラを含む編成が人気となっている。そうしたシールドに比較してディシアの天賦は、戦闘中の味方がダメージを受けてしまうので、どちらにせよパーティー内回復要員がより重要となってしまう運用の難しさがあるようだ。
またディシアは範囲内の敵に対して炎属性の追撃ダメージを与える能力を有しているが、ユーザーのあいだではスキルの追撃頻度が遅すぎるためにほか元素との反応起点としづらい点が挙げられている。さらに追撃攻撃自体も敵のサイズに依存しているため、相手が大きすぎる場合などではそもそも攻撃が当たらないという問題も、一部ユーザーから報告されている。
熱を帯びる#Fixdehyaタグ投稿のなかには、彼女の再調整案をまとめた「ディシアを救う四つの簡単なステップ(#Fixdehya in four easy steps)」と銘打たれた画像付きツイートもあり、拡散され話題となった。この調整案に賛成するユーザーが同画像をタグ付きでツイートし、声を連ねていくことでタグが盛り上がりを見せた面もあるようだ。Twitchにおいて96万人のフォロワーをもつストリーマーのKNekro氏も同画像とともにツイッターの『原神』公式アカウントにアピール。再調整を望むユーザーに名を連ねている。
話題となった画像で提示された4つのステップを訳すと以下のようになる:
- スキル追撃頻度を雷電のように1秒毎に発動するように変更
- ダメージの肩代わりを75%に引き上げて、自己回復のクールタイムを10秒に緩和
- 元素爆発を通常攻撃判定化
- 倍率を星5キャラ相当に引き上げ
変更点はディシアをほかのキャラクターたちと運用しやすくし、星5キャラ相当の基本ステータスにするための改善案となっている。話題となったディシアの問題点を捉えているものの、あくまでユーザー提案である同画像案が、そのまま採用されることはないだろう。また、本作運営側は、キャラクター自体の性能にメスを入れることに消極的でもある。しかしながら、通例通りであればディシアの性能を底上げできる新聖遺物などの登場はあるかもしれない。調整を願うユーザーの声を受けながら、今後どのようなバージョンアップがなされていくのか。今はまだ彼女の背中を見守っていくしかないだろう。