『フォートナイト』公式が投げかけた暗号を、ChatGPTが一瞬で解く。とりあえずAIに頼んでみる時代
Epic Gamesは2月28日、『フォートナイト』v23.50配信に伴うメンテナンスに入ると告知した。その告知ツイートのなかに含まれた暗号を、AIによる自然言語処理ツールChatGPTが一瞬で解き、話題となっている。
『フォートナイト』は、Epic Gamesが運営するマルチプレイTPSゲームだ。人気のバトルロイヤルモードでは、多彩なコンテンツを追加するアップデートやゲーム内イベントがしばしば実施。その告知についても趣向が凝らされている。そんな本作では、2月28日に新アップデートv23.50が配信予定。それに伴い、サーバーを停止してのメンテナンスも告知された。
その告知のなかに紛れ込んでいたのが、謎の数字列だ。「3 18 1 3 11 20 8 5 3 15 4 5」というテキストが、唐突に告知ツイート内で提示されたのである。そして、この暗号は公開からわずか数分で、AIによって解かれてしまうことになる。
AIに数字列の謎を解かせたのは、HYPEX氏。出所をえらばない情報の開示で物議を醸す一方、『フォートナイト』関連の動画コンテンツなどを手がけ絶大な人気を誇る人物だ。同氏は数字列が運営元より公開されてから約4分後には、自身のTwitterアカウントにて暗号の答えを開示。「Crack The Code(暗号を解け)」となると伝えた。その答えを導き出したのが、ChatGPTだったそうだ。
ChatGPTとは、OpenAIが開発している自然言語処理ツールだ。ユーザーの入力したテキストに対して、AIが事前学習をもとに回答を生成してくれる。このツールは無料でも一定の範囲で利用でき、多くのユーザーが実験や遊びに利用している。HYPEX氏は、このChatGPTに対して「これはどんな意味?」と問いかけつつ数字列を送信。すると、ChatGPTは一瞬にして暗号の解き方と共に「Crack The Code」との答えを返信したのだ。
ただし、暗号自体はそう難しい内容ではない。1=A、2=B、3=Cといったように、暗号の数字を対応する順番のアルファベットに差し替えれば解ける、かなり単純なものだ。ChatGPT自身も「シンプルな換字式暗号」との見解を語っている。また実際のところ、別の著名ユーザーが暗号公開から1分足らずの間に回答を提示している。暗号をとりあえずAIに放り投げ、しかも即答を得られる状況には時代の進歩も感じる。
ChatGPTは論理的な問題を解決するような問いに対しては、高い性能を示している。たとえば、プログラミングの問題を受け取れば、解決するコードを一定の精度で返答するといったことも可能。もっと複雑な暗号を解くように投げかけたとしても、即答してくれた可能性はありそうだ。とはいえ、暗号による謎掛けは、人間が解いて楽しむために用意されたもの。AIに丸投げするお手軽さは、達成感と引き換えとなりそうだ。
『フォートナイト』v23.50は、基本プレイ無料にて配信中だ。現在進行中のサイファークエストは、ゲーム内各所に散りばめられた暗号を解く内容となっている。ChatGPTに任せてみるも、自分で頭を捻ってみるもよいだろう。