和風狩りゲー『WILD HEARTS』開発元、発売前に「PC版のパフォーマンス向上」への取り組みを宣言。 先行プレイでの指摘を受け

Electronic Artsは2月13日、サブスクリプションサービスEA Play/EA Play Pro加入者向けに『WILD HEARTS』の先行プレイを開始した。ユーザーから立体的なアクションが注目される一方で、PC版でのパフォーマンスは問題点として指摘されている。そうしたフィードバックを受けて、開発元ω-Forceはパフォーマンス向上に向けた取り組みを続けていることを発表した。

『WILD HEARTS』はハンティングアクションゲームだ。舞台となるのは、幻想的に表現された中世の日本・あづまの国。かつてこの地には多くの人が暮らしていたが、自然との融合による独自の進化を遂げた獣たちがその勢力を広げ、今ではほとんどが獣の領域に呑み込まれようとしているという。主人公は、あづまの国にかつての暮らしを取り戻すため、狩りに身を投じる。

本作の主人公は、氷雪の狼ラセツとの壮絶な戦いのあと、古代の技術「からくり」の繰り手となった人物。本作では、古のからくり技術を使って巨大な獣たちと戦うこととなる。また、最大3人での協力プレイに対応し、クロスプレイも可能。複数人でさまざまな武器やからくりを用いて戦うことで、戦略の幅が広がると同時に、ひとりで倒すことが困難な敵にも立ち向かえるようになるという。

本作の開発を担当するω-Forceは、コーエーテクモゲームスのスタジオ。『無双』シリーズを中心に開発してきたほか、ハンティングゲームとしては『討鬼伝』シリーズを手がけた実績もある。そして新作『WILD HEARTS』は、EA Originalsレーベルから販売される。同レーベルでは、これまで主にインディーゲームや比較的小規模な作品を取り扱ってきたが、本作はAAA級の作品になるそうだ。

本作はPC（Steam/Epic Gamesストア/Origin）/PS5/Xbox Series X|S向けに、2023年2月17日の発売が予定されている。またElectronic Arts（以下、EA）のサブスクリプションサービスEA Play加入者およびPCユーザー向けのEA Play Pro加入者には、現在先行プレイとして開放中。EA Play加入者は10時間以内、EA Play Pro加入者は時間無制限で本作をひと足先にプレイできる。プレイ可能な範囲としては、「湊の門」までの進行が可能となっている。

しかし先行プレイに際しては、PC版プレイヤーからパフォーマンス面の問題が指摘されている。EAの公式フォーラム上にもパフォーマンス問題を指摘するスレッドが投稿。推奨システム要件を十分に余裕をもって満たしていても、フレームレートが不十分であったり、画面がカクつく「スタッタリング」が発生したりといった報告が寄せられている。なおコンソール版については、弊誌の確認する範囲ではパフォーマンス面の問題は報告されていない。

PC版ユーザーからの指摘を受け、EA公式フォーラム上にはパフォーマンス最適化のためにフィードバックを募るスレッドが開設された。さらにEAのコミュニティマネージャーは海外掲示板Redditにもお知らせを投稿。同スタジオでは今後のアップデートに向けて、さまざまな環境に対応できるようにパフォーマンス改善や最適化への取り組みが続いているという。来週にはCPUのボトルネック問題に対処するパッチが配信予定。さらにDLSS、FSRといったアップスケーリング機能にも、将来のパッチで対応する見込みだそうだ。

【UPDATE 2022/2/22 12:36】
海外掲示板Redditへの公式投稿に関する記述を修正

先行プレイでのPC版ユーザーからの報告を受け、パフォーマンス向上への取り組みが発表された『WILD HEARTS』。発売前からこうした案内がおこなわれるのは珍しい事例だろう。ちなみに本作に向けては、SNS上でさっそく先行プレイの感想や各メディアの紹介映像への反響が寄せられている。からくりなどを駆使する立体的なアクションが注目されている様子だ。特長となる戦闘システムを最大限に楽しむためにも、PC版のパフォーマンス改善は期待されるところだろう。

『WILD HEARTS』はPC（Steam/Epic Gamesストア/Origin）/PS5/Xbox Series X|S向けに2023年2月17日に発売予定だ。EA Play加入者およびPCユーザー向けEA Play Pro加入者には、現在先行プレイとして開放されている。