リメイク版『Dead Space』は、“恐怖演出生成システム”を搭載。あなたを分析して専用の恐怖をお届け

EA傘下のMotive Studioは12月15日、『Dead Space』リメイク版の最新情報を公開。リメイク版にて導入される新システムを発表した。プレイのたびに新鮮な体験が可能なシステムになるという。

EA傘下のMotive Studioは12月15日、『Dead Space』リメイク版の最新情報を公開。リメイク版にて導入される新システムを発表した。プレイのたびに新鮮な体験が可能なシステムになるという。


『Dead Space』は、2008年にリリースされたSFサバイバルホラーゲームだ。主人公は、エンジニアのアイザック・クラーク。通信機器の修理のために宇宙船USG Ishimuraへと向かった彼は、Necromorph(エイリアン)による惨劇を目の当たりにする。本作には一般的な武器はあまり登場せず、プラズマカッターやディスクリッパーなど、アイザックがもつツールキットを駆使したバトルが特徴のひとつ。アップグレードも可能なそうした武器にて、恐ろしいエイリアンに立ち向かうのだ。

同名のリメイク版となる本作は、『Battlefield』シリーズなどでも使用されているゲームエンジンFrostbite Engineを用いて、EAのMotive Studioが開発を担当している。グラフィックや音響が生まれ変わっているだけでなく、スラスターによる無重力遊泳といった要素も追加。Necromorphの損壊描写もパワーアップしているとのことだ。


そしてこのたび、リメイク版のさらなる新システムが紹介されている。その名も「Intensity Director」。プレイヤーの緊張度合い(Stress Level)を調整しながら、常に何かが起こり続けるように制御するシステムになるという。そのために1200以上の固有のイベントが用意されているそうで、多彩な組み合わせでプレイヤーの恐怖が演出されるとのことだ。

たとえば通気口に関してのNecromorphの出現パターンをとってもさまざま。通気口内で何かがうごめく音が聞こえた場合、通気口が壊れる音が響きNecromorphが出現するパターンもあれば、通気口を確認しても何も起きない場合も。また何も聞こえなかったのに突然通気口を壊して出現するパターンもあるという。プレイヤーの予想に対して、複数の結果のバリエーションが用意されており、すべてのプレイヤーは独自の体験が可能だそうだ。

なお本システムではプレイヤーの緊張度合いの調整もおこなわれるという。強い恐怖をもたらすイベントを連続させると、プレイヤーは精神的に疲れてしまう。そのため激しいイベントの後には休憩も用意。プレイヤーの緊張のピークと緩和が追跡されており、プレイヤーを圧倒しすぎることなく緊張感を保つシステムになっているとのことだ。


なお、開発チーム内のテストプレイにおいても「Intensity Director」は効果を発揮していたという。本作シニアゲームディレクターのEric Baptizat氏が非常に不気味だと感じたシーンは、事前に構築されていたものではなく、本システムによって生成されたシーンだったとのこと。また本システムにより、ゲームを深く理解しているプレイヤーでもかなりの緊張感のもとでプレイできるそうだ。オリジナル版を遊びこんだプレイヤーでも、新鮮な恐怖体験が可能なゲームになっているのだろう。

『Dead Space』リメイク版はPC/PS5/Xbox Series X|S向けに、2023年1月27日に発売予定。なお国内向け発売においては、CERO審査中となっている。本稿執筆時点では各ストアページが非公開または予約購入できない状態だ。

先日には、SFホラー『The Callisto Protocol』は国内向け発売が中止となった。同作は、『Dead Space』オリジナル版を手がけたGlen Schofield氏が率いるStriking Distance Studioによって開発された作品だ。中止の理由としては、「CERO(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)のレーティングを通過できず、内容を変更すると、プレイヤーが期待する体験を提供できなくなると判断した」ためとされている。同じく強烈なゴア表現も特徴となる『Dead Space』リメイク版についても、国内発売の動向が注目される。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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