『ニーア』が好きすぎたクリエイター、UE5で“自作ニーア風”ゲーム『AI-KODE』開発中。プログラミングからモーキャプまで自前

個人開発者のACE氏は10月20日、『AI-KODE』の最新映像を公開した。同氏が大ファンだという『ニーア』シリーズをはじめ、さまざまな人気作のエッセンスを散りばめたゲームになるそうだ。

個人開発者のACE氏は10月20日、『AI-KODE』の最新映像を公開した。同氏が大ファンだという『NieR(ニーア)』シリーズをはじめ、さまざまな人気作のエッセンスを散りばめたゲームになるそうだ。GamesRadar+が伝えている。

『AI-KODE』はハック&スラッシュ要素のあるアクションRPGになるという。またsocial/life simulatorとする要素も備えているそうで、何らかの生活シミュレーション要素も含まれるのかもしれない。物語としては、アンドロイドであるAikoが、かつての友人である“God”に立ち向かうストーリーが展開するとのこと。

開発映像からは幻想的なエリアのほか、渋谷の街が登場することが確認できる。開発はUnreal Engine 5でおこなわれているとのことで、そうした情景をリッチに描くグラフィックも魅力の一つとなりそうだ。ちなみに3月の開発者の投稿では、渋谷はチュートリアルでのみ登場するとされている。

戦闘は武器の切り替えを伴うコンボが特徴となりそうだ。下の最新開発映像では、剣や鎌で相手に怒涛の連撃を叩きこむ様子が確認できる。また空中に敵を打ち上げるシーンもあり、三次元的なアクションを楽しめそうだ。さらに、敵からの血しぶきが主人公を染めていく様子も見られる。美しくもバイオレンスな作風となるのかもしれない。

ほかの映像では、グラップリングフックで建造物の屋上に飛び上がったり、翼を展開して飛行したりと、バイクに乗ったりと、多彩な移動アクションが用意されていることも確認できる。またメニュー画面にも凝った作り込みが見られ、随所までこだわりをもって制作されているようだ。

本作を手がけるのは個人開発者のACE氏。同氏は『ドラッグオンドラグーン』や『ニーア』シリーズといったヨコオタロウ氏の作品の大ファンだという。特にヨコオタロウ氏の作品におけるストーリーテリングが大好きだそうだ。Gamesradar+によれば、同氏は元々フリーランスのVFXアーティストだったそうだ。あるゲームスタジオでアートワークを手がけていたという。『AI-KODE』の制作にあたっては、チームを組織しようと考えたものの金銭的に難しく、個人で開発を進める運びになったとのこと。『AI-KODE』のビジュアル・世界観・システムはかなり『ニーア』シリーズに似ている部分あり。白髪のアンドロイドが主役、東京が舞台として登場するなど、各所に影響が垣間見える。

またそのほかにも、ACE氏の好きなさまざまなゲームの要素を取り入れているそうだ。たとえばグラップリングフックは『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』の鉤縄を、翼での飛行は『GRAVITY DAZE』シリーズでの空中移動の再現を目指しているという。さらにCD PROJEKT RED作品のようなサイドクエストも用意したいと考えているとのこと。分岐したり、本編の展開に関わったりするサイドクエストが用意されるのかもしれない。

開発には、サウンド面ではボイスアクターや作曲家も参加。またACE氏の母語はスペイン語とのことで、英語となるセリフ・文章の作成には校正者も携わっているそうだ。一方でそのほかの部分は同氏が幅広く手がけ、モーションキャプチャーまで自前でおこなっているという。

『AI-KODE』の開発期間には、少なくともあと2年が見込まれているとのこと。ちなみにACE氏には、本作を“迷子になる程度”に広いオープンワールドゲームにする野望もあるという。そして同氏は、Epic MegaGrantsなどのデベロッパー向け助成金も希望しているそうだ。支給が叶えば『AI-KODE』は、オープンワールドゲームとなって開発規模が拡大することになるかもしれない。『ニーア』シリーズをはじめ人気ゲームのエッセンスを散りばめた、野心的な個人開発ゲームの登場を楽しみにしておこう。

『AI-KODE』はACE氏により開発中。本作公式Twitterアカウントでは今後も随時開発状況が報告されると思われる。気になる人はチェックしておくといいだろう。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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