『エルデンリング』の世界設定を作った小説家、同作をまだ遊んでいないと明かす。ハマると小説新作がヤバい

 

作家のジョージ・R・R・マーティン氏は現地時間10月25日、米テレビ番組に出演。同氏が携わった『エルデンリング』について、「まだ遊んでいない」と告白しその理由を語った。

『エルデンリング』は、フロム・ソフトウェアが手がけたアクションRPG。今年2月25日に発売され、8月時点で1660万本以上を売り上げる大ヒットを記録した。本作は『ダークソウル』シリーズなど同スタジオ過去作のゲームプレイを色濃く受け継ぎつつ、舞台は広大なオープンフィールドへ。多くの新要素も盛り込んだ作品となっている。また、本作の制作には、人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の原作となる小説「氷と炎の歌」などを執筆したジョージ・R・R・マーティン氏が参加。同氏が『エルデンリング』の下地を支える世界観設定を手がけている。


しかし、『エルデンリング』の根幹を手がけたマーティン氏は、発売から半年以上が経った現在も本作を遊んでいないという。現地時間10月25日に放映された米CBSのテレビ番組「The Late Show with Stephen Colbert」にて、本人が明かしている。マーティン氏の言によればそれは「みんなが新作小説を読みたがっているから」だという。

というのも、マーティン氏は、自身が『エルデンリング』にハマりすぎて執筆がおろそかになる可能性があると考えているようだ。同氏は自分について「すぐ病みつきになる性格(totally addictive personality)」と分析。かつて『Railroad Tycoon』や『Master of Orion』などの作品にハマったと語っている。その際には、数か月という長期間にわたって完全にゲームにのめり込んだという。赤いバスローブ姿のまま「もう少しだけ、もう少しだけ」とプレイし続け、最終的に「このままでは死んでしまう」と危機を感じるほどだったそうだ。

マーティン氏はそんな自身の性格を加味して、「『エルデンリング』に触れてハマってしまえば、「氷と炎の歌」シリーズ新作の執筆が遅れるだろう」との旨をコメントしたわけだ。一方でマーティン氏は同番組にて、『エルデンリング』の仕上がりに大層感銘を受けた旨も語っている。「今まで見たなかでもっとも美しいゲーム」として賛辞を送り、人々が愛する作品の開発に参加できたことを喜ばしく思うとしている。

なお、「氷と炎の歌」シリーズ第6部となる新作「The Winds of Winter(冬の狂風)」は長らく執筆が続けられており、完成時期についても幾度か目標が語られたものの、いまだ出版されていない。新作を求めるファンの声は止まず、マーティン氏にとっても執筆が目下最優先となっているわけだ。同氏が『エルデンリング』を遊ぶとしても、「The Winds of Winter」が完成してからになることだろう。