『ザ・シムズ4』最新アプデで火災と喧嘩が爆増したとの報告。毎日サラダ生活を余儀なくされる一家

Electronic Artsは10月11日、『The Sims 4（ザ・シムズ4）』に向けて最新アップデートを配信した。そしてアップデート後には、火災や喧嘩が日常的に巻き起こる厄介な不具合が発生しているようだ。PCGamesNが伝えている。

『The Sims 4』は2014年9月に発売されたシミュレーションゲーム。プレイヤーは自身の創造力を発揮し、シムと呼ばれる住民たちの人生を自由にコントロールする。外見からファッション、性格から願望までカスタマイズ可能。セレブな生活を送らせたり、隔離された極狭アパートに追いやったりと、シムたちの人生を見守ったり振り回したりして楽しむのだ。同居させたシムたちが関係性を深めていったり、キャリアを進めていったりする中で、予測不可能な人間ドラマが次々と生み出されていく。また人々だけでなく、建築モードにより建物を部屋単位で編集し、内装・外装を編集して楽しむこともできる。

先日10月18日より基本プレイ無料化となった本作は、プレイヤー数も増加して賑わいを見せている。しかしその一方で、厄介なバグも発生しているようである。海外掲示板Redditには「私のほかに絶え間ない火災に見舞われている人はいますか？」とするスレッドが投稿。火災などに悩まされたユーザーたちが自身の状況を説明している。

現状発生している不具合としては、火災の発生率が異常なほど上昇している点が数多く報告されている。火事への恐怖や嵩み続ける復旧費用から、ストーブやグリルの使用を避けざるを得ないと嘆くユーザーも。このユーザーのシム一家は、調理に火を用いずに済むサラダだけ食べ続けて暮らしているという。またストーブについても、現状では毎日400ドルかけて交換し続ける必要があるといい、中には1日2回もストーブが発火する日もあったそうだ。ほかのユーザーも火災率の上昇については報告しており、料理スキルが最高であっても調理のたびにキッチンに火を放ってしまうのだそうだ。

別のユーザーは、なんとトイレから出火して4人のシムが犠牲になったという。火災発生時には全員が、あろうことか火元であるトイレのあるバスルームに逃げ込んでしまったとのこと。さらにバスルームが小さすぎたため、駆け付けた消防士の消火活動も難航したそうだ。ユーザーはこの悲劇に耐えられず、ゲームをセーブせずに終了したという。

なおトイレからの出火原因については、別のユーザーがトイレのアップグレードが原因ではないかと推察。本作のDLC「Eco Lifestyle Expansion Pack」では、エコをテーマにしたさまざまな要素が追加される。トイレでは、シムたちの排泄物を堆肥として活用できるアップグレードが可能に。集めた堆肥はインセクトファームを設置することで利用可能だ。一方で堆肥は溜めこみ続けると、ガスが蓄積して火災の危険性が生じる。

トイレを含む家具は通常任意のアップグレードとなるものの、願望「オタク脳」達成後の報酬特質である便利屋を有しているシムは、自動ですべてのオブジェクトをアップグレードしてしまう。便利屋シムたちによって知らず知らずのうちにトイレがアップグレードされ、堆肥が溜まって火を放つという事例はかねてより報告されていたようだ。シムたちは火災への反応として、本来水を使えて安全なはずのバスルームなどに逃げ込む。しかしアップグレードトイレが火を放つ現象においては、飛んで火にいる夏の虫となってしまうわけだ。

そしてこのたび報告されている火災発生率の上昇が事実であれば、アップグレードトイレ火災との凶悪なコンビネーションが生じている可能性はあるだろう。今までトイレの火災に遭遇していなかったユーザーが新たに悲劇に見舞われる流れも発生しうる。当該DLCを導入済みかつ「オタク脳」や便利屋のシムが一家に存在する人は、家中にグリルやストーブがなくとも注意されたい。堆肥の蓄積にはインセクトファームのほか、トイレの買い替えでも対処可能だ。

なお現行バージョンではトイレを含む火災発生のほかに、シム同士のトラブルも報告されている。これまで問題のなかったシム同士でいじめが発生したり夫婦喧嘩が発生したりと、散々な有様のようだ。あるユーザーは今回のアップデートにて追加された「忠実」な特質の影響ではないかと推察している。忠実は友達・恋愛・仕事などあらゆる関係性を重んじるようになる特質とされている。同ユーザーは、アップデート後には同特質を有していないシムたちを巻き込み、不具合が生じてしまったのではないかとの見解のようだ。

いずれにせよユーザーの報告では、現行バージョンでの『ザ・シムズ4』は日々火災と喧嘩が巻き起こるカオスな様相に陥っているようである。晴れて基本プレイ無料化となった本作。新規プレイヤーたちに悲しい思い出をもたらさないためにも、早急な対応が期待されるところだろう。