巨獣の背中街づくりシム『The Wandering Village』9月15日早期アクセス配信へ。終末世界を放浪する生物の上で寄生するか共生するか
パブリッシャーWhisperGamesは9月7日、『The Wandering Village』を9月14日に早期アクセス配信開始すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。Steamストアページ表記によると日本時間9月15日配信予定で、日本語表示にも対応する。
『The Wandering Village』はコロニー運営シムだ。舞台となるのは、猛毒を帯びた謎の胞子に汚染された世界。生存者たちの小さな一団が身を寄せたのは、巨大な放浪生物の背中の上だった。プレイヤーは巨大生物の背中に居住地を建設。厳しくも美しい世界で生き延びる道を模索する。
生存者たちの小さな一団は「オンブ」と呼ばれる巨大な放浪生物の背中の上で生活することになる。生き延びるための第一歩は村を機能させることだ。住居を築き、畑を耕し作物を育てよう。同時に探索隊を出動させ、里の周辺の資源を集めさせたり、辺りを偵察させたりすることで持続的に居住区を拡大させるのだ。一方で、無計画に居住地を広げるだけでは生産性を確保できないという。あらゆる困難を乗り越えられる社会を創り上げるために、限られたスペースを最大限に利用することも必要となるだろう。
オンブは文明崩壊後の地球を放浪し続けている。そしてオンブが歩む地の気候は、背中の上にも影響を及ぼすようだ。たとえばジャングルを通っている際には、背中の上にも水がもたらされる。砂漠ではその逆だ。また、オンブの背中での生活には独自の困難がつきまとうという。猛毒の胞子、容赦ない天候、吸血寄生虫。ほかにも数多くの脅威が存在するとのことだ。
また本作ではプレイヤー次第で、オンブとの関係性も変化するという。人間がオンブの健康状態を保つために手伝ってあげると、徐々にオンブからの信頼を得ることが可能。やがてプレイヤーのコマンドに従い、オンブは人間が望む方角へ足を向けてくれるようになるそうだ。オンブとの信頼関係の下で生き延びる共生関係を目指すか、それとも村人たちの生活水準維持のみに注力する寄生関係となるか。生存者たちとオンブの行く末はプレイヤーの手にかかっている。いずれにせよ、村人たちとオンブの双方の生存が、終末世界で生き延びる鍵となりそうだ。
開発を手がけるStray Fawn Studioは、スイス・チューリッヒに拠点をおくスタジオだ。過去にはファンタジックな生物を育成するサバイバルゲーム『Niche – a genetics survival game』や巨大ドローンで宇宙を戦い抜くSF『Nimbatus – The Space Drone Constructor』など、幅広い作風のゲームを手がけてきた。生物学に精通したゲームデザイナーと、宇宙マニアのソフトウェアデザイナーの知見が独自の世界観構築に一役買っているようだ。
前々作の『Niche』では現実の生物にもとづいたクリーチャーデザインが特徴だが、オンブはどこにも実在しない生き物としてデザインされたことがKickstarterにて語られている。さらに、汚染に苦しむ世界観などはスタジオジブリ作品、特に「風の谷のナウシカ」や「もののけ姫」などに影響を受けたという。なおKickstarterでは、本稿執筆時点で6491人から約15万ユーロ(およそ2000万円)の支援が寄せられている。
『The Wandering Village』はPC(Steam)向けに、日本時間9月15日に早期アクセス配信開始予定。Steamストアページ表記によると、日本語表示にも対応する。