沖縄離島ノベルADV『イハナシの魔女』Steamなどで8月20日配信へ。元高校1年生と自称魔女の王道ボーイミーツガール
国内の同人サークルFragariaは7月31日、『イハナシの魔女』日本語版のリリース日を発表した。PC(Steam/BOOTH)向けダウンロード版が8月20日配信開始予定。またコミックマーケット100では、8月13日にPC向けのパッケージ版が、設定資料集入りで頒布予定となっている。
『イハナシの魔女』は、沖縄の離島で魔女と共同生活をする、青春ファンタジービジュアルノベルゲームだ。本作の主人公・西銘光は、幼少期に両親をなくし、叔母の家族とともに東京都内で暮らしていた。高校1年生として迎えた3月のある日、光は叔母から唐突に航空券を渡され、人口1000人未満の沖縄の離島「渡夜時島」へ引っ越し、祖父と暮らすことになる。しかし実際に島へ渡ってみると、祖父の家には誰もいない。さらに叔母と連絡を取ろうとしたところ、叔母家族の夜逃げが発覚。光は、祖父の家に立ち入ることすらできず、沖縄の離島で一人途方に暮れてしまう。
光は、ひとまず野宿をしようと決意し、宿泊場所を探してさまよう。しかし、光がサトウキビ畑を物色していると、そこにはハブを焼き、小屋を建てて生活する先客がいた。光と魔女を自称する少女リルゥは、奇妙な出会いをきっかけに、小さな島で協力して暮らしていく。何らかの目的のため、日本とは異なる常識の世界から島を訪れたリルゥ。島の信仰に関わる名家の生まれで、東京で叶えたい夢を持つ赤摘明。保険の販売が上手くいかず、酒を飲むと暴力的になる比嘉紬。島に残された琉球文化と、異界の魔法。東京から来た元高校生1年生の少年と、異国から来た魔女の運命が描かれていく。
光とリルゥたちの物語は、ノベルゲーム形式で展開される。作中の状況や情景を、立ち絵やCGとテキストによって表現。画面内をクリックすることで画面が変化し、物語が綴られていく。また本作には一部シーンで選択肢が用意されているが、ストアページでは「どこまでも一本道ノベル」と説明されている。細かな変化や見られるエピソードの選択はあっても、大筋で描かれるのは一本のストーリーなのだろう。
プレイ時間は10時間前後で、製品版はフルボイスに対応。また本作では、プレイできる範囲の異なる体験版が、無料版(Steam/BOOTH)と500円の有償版(BOOTHなど)の2種類配信中。テンポのよいテキストやコミカルな演出、序盤のストーリーなどが確認できる。
本作を手がけているFragariaは、アドベンチャーゲームを制作している国内の同人サークルだ。過去作としては、『カガミハラ/ジャスティス』シリーズを2011年から2016年にかけて展開。現在『カガミハラ/ジャスティス』はPC向けの無料版などが配信されているほか、Nintendo Switch版も配信されている。また『イハナシの魔女』では、YouTubeの概要欄によると、「ラブコメに始まり感動のストーリーで終わる王道のボーイミーツガールをどこまで磨けるか?」などを突き詰めべく制作されているそうだ。
【UPDATE 2022/8/1 12:15】
『カガミハラ/ジャスティス』シリーズに関する記述を修正
『イハナシの魔女』はPC向けに、Steam/BOOTHにてダウンロード版が8月20日配信開始予定だ。またPC向けのパッケージ版が、8月13日にコミックマーケット100内のこ01aにて初頒布。8月下旬には通販の開始も予定されている。