『Apex Legends』Twitch視聴者数が前月からおよそ4割減。ランク新スプリット開幕もストリーミング人気には翳り
先日ランクマッチスプリット2が開幕したばかりの『Apex Legends』。ストリーミング配信も盛んな本作であるが、最大級の配信サイトであるTwitchでは、視聴者数の落ち込みを見せているようだ。
『Apex Legends』はリリース以来、各サイトでのストリーミング配信も盛んにおこなわれている。Twitchでは、長らく安定して10万人近い視聴者数を集めてきた人気タイトルのひとつ。シーズン13開始直後には視聴者数のピークが約32万人を突破するなど、絶大な人気を博していた。
しかしながら、最近ではTwitchでの人気は急激に低迷しているようだ。Sully Gnomeの調べによると、1か月前と比べて約38%の視聴者数が減少しているとのこと。Twitch全体の平均視聴者数は先月とほぼ同じで約250万人を維持。さらに、『Valorant』『フォートナイト』『Call of Duty: Warzone』といったほかの人気タイトルは、それぞれ1.5%増、5.6%減、8.1%減とそれほど視聴者数が変わらない。そのため、『Apex Legends』だけが大幅に視聴者数を減らしているのである。
例年5月・6月付近は、『Apex Legends』の視聴者数はやや減少する傾向にあったものの、今年の視聴者数減少は著しい。いったいなぜここまで視聴者数が減っているのだろうか。その原因として考えられるのは、配信者数自体の減少だ。Sully Gnomeによると、本作を配信するチャンネル数は先月から17.6%も減っている。ではなぜ、配信者が減っているのだろうか。
原因としてまず考えられるのが、不具合だ。シーズン13開始時には、意図的にサーバーを落とすというグリッチも存在した(現在修正済み)。また、今シーズン開幕時より再発していたローバの不具合は、いまだ解決をみないまま。開発チームは現在修正に取り組んでいるそうだが、修正時期は明かされていない。さらに最近では、サーバーのラグ、あるいはヒット判定の不具合によると考えられる、いわゆる弾抜けが発生しているとのユーザー報告も多くみられる。こうしたゲームの不安定さから、配信者が本作をプレイしなくなっている可能性はある。
次に考えられる原因は、ランクマッチのシステムの変化だろう。『Apex Legends』シーズン13からはランク降格の導入や、ランクポイント(RP)獲得システムの変更により、ランクマッチにおける戦略が大きく変化した。ストリーマーの多くがおもに配信するのはランクマッチである。ランクマッチのシステム変化に馴染めず、本作の配信をやめてしまった配信者は少なからず存在するかもしれない。
一方で、プレイヤー数については、著しく減っているというわけでもない。Steamでは、5月から6月までで約39万人から約33万人へと推移(SteamDB)。低下率は以前のシーズンとそれほど変わりがない。もちろん、ほかのプラットフォームでも同様とは限らない。ただ、Twitchでの視聴者数のような低迷は、すくなくともSteamでのプレイヤー数には見られない。
以上のように、現状では数字の低迷はTwitchの視聴者に限ったもの。一方で、ゲームプレイに大きく影響する、ラグあるいはヒット判定の不具合のユーザー報告は多い。こうした不安定さが、いずれプレイヤー数にも響く可能性は大いにある。早急な修正が待たれるところだろう。