レトロPC風パズルゲーム集『Last Call BBS』発表、7月6日早期アクセス配信開始へ。超ハードコアパズル開発元Zachtronicsの「最終作」

デベロッパーのZachtronicsは6月16日、レトロPC風ミニゲーム集『Last Call BBS』を発表した。ハードコアな論理パズルゲームを生み出してきたZachtronicsの「最終作」になるという。

デベロッパーのZachtronicsは6月16日、レトロPC風ミニゲーム集『Last Call BBS』を発表した。今年7月6日早期アクセス配信予定。対応プラットフォームはPC(Steam)のほか、PC Game Pass向けにも提供される。本作は、ハードコアな論理パズルゲームを生み出してきた開発元の「最終作」になるという。

『Last Call BBS』は、ミニゲーム集だ。本作でプレイヤーは、「Z5 Powerlance」なる架空のレトロなパーソナルコンピューターを駆使。Webフォーラムである「Last Call BBS」にダイアルアップ接続する。同フォーラムでは、The Barkeepなる管理者がパズルゲームの“海賊版”を配布している。プレイヤーはそうしたゲームをダウンロードし、架空のコンピューター上で遊べるわけだ。

本作には、8つのミニゲームが収録されている。ラインナップは以下のとおり。

20th Century Food Court
・食品工場設計パズル。プレイヤーは可能なかぎり低コストで、効率よく食品を作り上げるラインを生産し送り出すラインを構築する。映像からは、棚に並べた演算装置をジャンプケーブルで繋げて、システムを構築するようなゲームプレイがうかがえる。

STEED FORCE Hobby Studio
・架空の人気アニメ「STEED FORCE」のプラモを作るゲーム。ニッパーやピンセットなどの工具が使えるようだ。また、マスキングテープを使っての塗装やピンウォッシュなど、微細なカラーリングも可能となっている。

「STEED FORCE Hobby Studio」

X’BPGH: The Forbidden Path
・呪われた世界で永遠の命を得るために、肉の彫像を作るゲーム。“肉パズル”とでもいうような、独特の世界観の作品となっているようだ。

「X’BPGH: The Forbidden Path」

Sawayama Solitaire
・開発元Zachtronicsは、開発作品にソリティアなどのミニゲームを仕込むことでも知られている。このミニゲームは、そうしたミニゲームソリティアの“新作”となるようだ。ソリティアの一種であるクロンダイクをベースに、工夫をくわえた内容とのこと。

Dungeons & Diagrams
・タイルベースのダンジョンロジックパズル。プレイヤーはダンジョンを巡るルートを構築し、すべての宝物の奪取に挑戦する。

「Dungeons & Diagrams」

ChipWizard™ Professional
・ワイヤー、トランジスタ、キャパシタを利用し、集積回路をデザインするゲーム。ゲームでありつつCADプログラムにも近い内容になっているようだ。

HACK*MATCH
・同スタジオ過去作『EXAPUNKS』に収録されていたミニゲーム。同じ色のブロックを隣接させて消していく、シンプルながら奥深いパズルゲームだ。なお、本作はクラウドファンディングを経て、単体ゲームとして文字通り“ファミコン移植”されており、パッケージ版も開発元より一時期販売されていた。今回『Last Call BBS』に収録されるのは、シングルキャンペーンおよびローカル対戦が可能な、完全リマスター版とのこと。

「HACK*MATCH」

Kabufuda Solitaire
・「おいちょかぶ」などに使われる日本のカードである、株札をつかったソリティア。こちらも開発元による過去作『Eliza』に登場したミニゲームの、セルフデメイク作品とのこと。

8作品いずれも個性的かつ、なかなか玄人好みな内容となっている。小さめの作品もある一方で、同スタジオのフルゲーム1本に匹敵するほどのボリュームをもつ作品も、いくつかあるとのこと。

本作は「パソコンがまだ新しく、エキサイティングだった頃に戻る」とのコンセプトのもと、高解像度ピクセルアートとFM音源風のサウンドトラックにこだわっているそうだ。また、「Last Call BBS」管理人であるThe Barkeepの謎や、プレイヤーが使うPCを作った伝説のメーカー「Sawayama Corporation」の背景に迫っていく物語要素もあるとのこと。

本作開発元Zachtronicsは上述の『EXAPUNKS』や『Eliza』のほか、多数のハードコアパズルゲームをリリース。アセンブリ言語を使ったガジェット開発ゲーム『SHENZHEN I/O』や、錬金術工学であらゆる物を作り出す『Opus Magnum』などを生み出してきた。いずれの作品もSteamでは軒並み「非常に好評」~「圧倒的に好評」ステータスを得ており、ファンも多い。本作が「最後の作品」になると伝えた開発元ツイートには、悲しみの声が寄せられている。

本作は早期アクセス配信時点で7種類のミニゲームを含み、総計100種類以上のパズルを収録しているとのこと。正式リリース時にはプレイヤーから集めたフィードバックをもとにユーザービリティとバランスを改良。新しいパズルやミニゲームなどの追加も検討されているという。正式版リリースまでの早期アクセス配信期間としては1~2か月を見込んでいるそうだ。

『Last Call BBS』は7月6日、PC(Steam)向けに7月6日早期アクセス配信予定。PC Game Pass向けにも提供される。

Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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